素朴な疑問として、eバイクはバッテリー切れを起こしたらどうなるのだろうか? まったく走れなくなってしまうのだろうか? 結構気になっている人も多いこの話題について、体当たり実験してみた。
動画で見たい人はこちら
実験方法
eバイクはバッテリーが切れた状態でも走ることができるのか。それを確かめるために、シンプルな実験を行ってみる。
まず普通に電源をオンにし、アシストが効いた状態のeバイクの乗り味を確かめてみる。次に、バッテリー切れを起こした状態を生み出すために、電源をオフにした状態のeバイクでペダルを回し、走ってみる。なお、それぞれのシチュエーションで、平地と上り坂の両方を走ってみる。
用意したeバイクは、ジャイアント(GIANT)の高性能なeフラットバーロード「ファストロードEプラス(FASTROAD E+)」だ。
バッテリーが切れても走れるのか実験
最初に、電源を入れアシストが効いた状態で走ってみる。当然だが、こぎ出し・上り坂に入ったときに心地良く加速してくれる。すばらしい乗り味だ。
さあ、次に電源オフ状態で乗ってみる。
結論から言うと、普通に走れた。
電源オフ状態ではペダルそのものを回すことができないのでは? と思っていた人もいたとは思うが、まずその点は問題なしだった。通常の自転車に乗るのとまったく同じ感覚でペダルは回せた。むしろ何の違和感もなく、自分がeバイクに乗っているとは知らされなければ分からないくらいだ。このeバイク自体の基本性能が高く、アシストがオフでもしっかりと走れることによるのも大きいだろう。
ただし、こぎ出すときにややずっしりとくる感じがある。自転車自体が普通のスポーツ自転車に比べると重量があるので、それが影響しているのだろう。
しかし、平地についてはこぎ出してだんだんスピードに乗ってくると重さは感じられなくなり、普通のスポーツ自転車に乗っているかのように心地良く進むことができた。そもそもeバイクは時速24km以上になるとアシストが切れるので、それと感覚は近い。
上り坂については平地よりも重さが感じられた。重量があるぶん、重力が働くと重さがより感じられるためだろう。しかし、“重くてとてもじゃないけど上れない”という感じはしない。“重いといえば重いけれど違和感なく上れる”という感覚だ。
ということで、もしeバイクでバッテリー切れを起こしてしまったら走れるの? という疑問への答えだが、普通に走れる。そして、そんな状況になっても“まあ何とかなる”ということが言えるだろう。その場で行動不能になってしまうということはないことが分かったのだ。
最近のeバイクは走行可能距離が長いので、気をつけていればそうそうそうバッテリー切れになることはない。また、拡張バッテリーや予備バッテリーを積むことができるモデルもあるので、さらにバッテリー切れの心配は減らすことができる。そのうえで、ついうっかりしていてバッテリーが切れてしまっても、自力でどうにか帰還することは可能なのだ。