このeバイクは全国展開をしている電動アシスト自転車専門店、「モトベロ」のモトベロ二子玉川が製作したカスタムモデル。
ぱっと見はおしゃれな買い物仕様に思えるがそうではない。フロントに装着したバスケットは愛犬を乗せるためのもの。そう、このeバイクはペットと出掛けることを前提にカスタムされたものだった。
では、まずは車両のポイントから紹介していこう。ベース車はブルーノの新型カーゴバイク「e-TOOL*(イーツール。アスタリスク記号は発音しない)」。従来モデルのイーツールも人気車だが、新型は全長が45mm短く、取り回ししやすくなっている。また、乗り降りしやすいようフレームをステップスルー式にするなど、カーゴバイクとしてのタフさやデザイン性の良さを維持したまま、使いやすさを向上させている。
このガッチリした車体を軽快に走らせるためのドライブユニットはシマノ製のステップスE5080で、リチウムイオンバッテリーもシマノ製。一充電で長く走れる大容量であり、信頼性も高いものだ。
ちなみに最近はバッテリーをフレーム内に収めるデザインを採用するeバイクも増えたが、イーツールでは存在感のあるバッテリーをフレームデザインの一部として生かしているのも特徴だ。
そして肝心の愛犬を乗せる機能だ。使用しているのはペット専用品として発売されている籐のドギーバスケット。キャンプで使うしゃれたカトラリーバスケットのようで、アウトドアイメージのイーツールによく似合うものである。
ちなみにこちらのバスケットは本来、リヤキャリヤに取り付けするように設定されている。でも、愛犬とのポタリングでは互いの顔が見えたほうがいいとの考えから、モトベロ二子玉川ではフロントキャリヤに付くようにしている。
ドギーバスケットの耐荷重は8kgまで。小型犬であれば荷重的に問題はないのだが、eバイクの操縦安定性となると話は別。フロントに8kgの重さがあると、走行中に重さによって不安定になることもあるのだ。
ところがイーツールはもともと荷物を多く積むことを前提に作られているので、重い荷物を積んでもハンドルが取られないよう、スプリングを使ったフラつき防止機能が付いている。これならペットとの移動の際も、安全に走ることができる。なお、モトベロ二子玉川のスタッフがベース車にイーツールを選んだのも、ここが大きなポイントだった。
次に注目したいのが小物選びのセンスだ。ペット乗せカスタムでは、グリップとサドルをバスケットと色合いが合うブラウン色の革製をチョイス。さらにタイヤもサイドがブラウンカラーのものに換えているので色のバランスがいいのだ。
これら革製のグリップやサドルは、「愛犬と出掛ける度に」経年変化の「味のあるヤレ」が出てくるので、お出掛けの回数が増えるほど愛犬との歴史が、「二人の乗り物」であるeバイクに刻まれるという粋な作り込みもされていた。
というペット乗せカスタム。後編ではモトベロ二子玉川のカスタムの考え方や、この他のカスタムeバイクを紹介しよう。
モトベロ二子玉川
東京都世田谷区玉川1-14-1
二子玉川ライズS.C.テラスマーケット
二子玉川蔦谷家電1F
TEL:03-6432-7856
二子玉川ライズS.C.テラスマーケットにあるモトベロ二子玉川。モトベロは地域のニーズに合わせた展示車をそろえていて、こちらはスポーツからタウンサイクルまで幅広く用意している。eバイクは価格が高めだが、クレジットも扱うので購入しやすいのも魅力だ。