スポーツも運動も嫌いな超インドア派の妻ヒロコと60歳からeバイクの旅を始めた夫かんいち。60歳を過ぎた夫婦のeバイク日本一周。昨年は東日本を一周。今年は西日本を一周する予定で神奈川から南下、四国を走り、九州の宮崎県までやってきた。
DAY163「宮崎で冷や汁を食べてみた」
宮崎市内。昨日の雨から一転、朝から爽やかな青空が広がっている。今日は休養日。まずはコインランドリーで洗濯。その後は荷物の重量を減らすため、郵便局から使わなくなったキャンプ用品の一部や服などを自宅へ送り返した。これで僅かだが荷物が軽くなった。
昼ごはんは宮崎のグルメ『冷や汁』を食べるため、ネットで見つけた“くわまる食堂”というお店へ。老舗というわけではないが、人気のお店らしい。宮崎の名物、チキン南蛮と冷や汁のセットを注文。本場の冷や汁は初めてだが、暑いこともあり、冷たくてコクのあるスープとごはんがよく絡み、とても美味しかった。
宿泊地:宮崎県宮崎市
走行距離:5km
総走行距離:7255.0km
DAY164「都城で食べた地鶏は美味かった」
九州地方が梅雨入り、天気予報ではしばらく雨マークが続いている。一方、沖縄地方は梅雨が明け間近のようで3日後から晴れマークがズラッと並んでいる。そこで急遽予定変更。佐多岬を後回しにして、先に鹿児島からフェリーで沖縄へ渡ることにした。
まずは宮崎から都城を目指す。走り出すと気温、空気、湿気などが夏色に変わっていた。これからしばらくはこんな感じなのだろう。暑さとの戦いの始まりだ。国道269号を走っていると珍しく荷物を積んだ自転車の旅人と出会った。声をかけると千葉の人で、時計回りで日本一周をしているという。男の一人旅。年齢が59歳と近いことから親近感を感じる。言葉は多くは交わさなかったが、元気をもらった。
今日の都城のホテルをネットで予約するとき“みやこんじょミート券”が付いたプランにしたことで6000円(2人分)をゲット。指定の飲食店で使えるとのことなので居酒屋へ。はつ、ぼんじり、せせりなど宮崎地鶏の炭火焼きを堪能。さらに中落ちカルビなど、普段は節約旅行で食べられない、贅沢な食を楽しんだ。特に地鶏はどれも激ウマで、二人とも大満足だった。
宿泊地:宮崎県都城市
走行距離:48.0km
総走行距離:7303.0km
DAY165「雲に隠れた桜島」
曇りの予報だったが朝から雨が降っている。一度走り出すと途中で着るのが面倒になるので、最初からカッパを着て走り出す。ホテルのあった駅周辺は閑散としていたのに市役所が近づくと商業エリアになり、チェーン店なども増え、賑やかになった。さらに進み、民家が少なくなると鹿児島県の標識が現れる。ついに鹿児島まで来たのだ。運動嫌いのヒロコが去年は最北の北海道、今年は南の鹿児島まで。本当にここまでよく走ってきたな。妻ながら尊敬する。
道の駅で雨宿りをしながら進んでゆく。昼ごろ、牧之原にある『三角ラーメン』という名のカウンターだけのラーメン屋に入った。メニューはラーメンとごはんのみ。潔い。醤油豚骨のスープはクセが強過ぎず、しっかりとした中太ストレート麺、食べやすいラーメンだった。
鹿児島湾へ向かって急激に下って行く途中に展望台があった。桜島が雲に隠れて見えないのは残念だが、湾の形が綺麗に見える、壮大な景色に感動した。再び坂を下りると海岸線に出た。垂水の方向へ向かって走っていると、止んでいた雨が再び降り始めた。道の駅垂水まで2km、カッパは脱いだまま全速力で走り、道の駅の軒先に逃げ込んだ。
しばらく待ったが止みそうにない。諦めて桜島フェリー乗り場へ向かった。晴れていれば右手に桜島が見えるのだが、山の形も噴煙も見えない。高速の料金所のような場所でフェリー料金を支払うと、そのまま停泊中のフェリーに乗り込んだ。しばらくすると出港。15分ほどで鹿児島市内へ上陸した。
宿泊地:鹿児島県鹿児島市
走行距離:69.4km
総走行距離:7372.4km
DAY166「いざ!沖縄行きのフェリーへ」
午後6時発の那覇行きのフェリーに乗る予定なので、今日は時間がある。朝10時までホテルに滞在。その後と気になっていた髪の毛を美容院で切り。さっぱりした髪で昼ごはん。それからフェリー乗り場でチケットを購入したり、ドラックストアで酔い止めを買ったり、準備を進める。さらに西郷隆盛の銅像を見に行ったりしていると、あっという間に出港手続きの時間になっていた。
フェリーに乗り込むと2等室はガラガラ。ほぼ貸切状態だった。那覇まで約25時間の旅。昔、ヒロコと那覇行きのフェリーに乗ったのだが、そのときは悪天候で船が大揺れた。とても辛かった記憶があるので、とにかく揺れないことを祈った。
宿泊地:海上(鹿児島→那覇)
走行距離:12.7km
総走行距離:7385.1km
DAY167「那覇到着をA&Wでお祝い」
午後7時、フェリーは那覇に到着した。今回の船は波もなくほとんど揺れなかった。ヒロコもスッキリした顔をしている。フェリーを降りると、ターミナルから国際通りへ向かう。今僕たちはeバイクで沖縄を走っている、そう思うとワクワクする。マンションスタイルの宿にチェックイン。荷物を部屋に置いて、沖縄の名物ファストフード店A&Wへ夕ごはんにする。ハンバーガーとコーラで沖縄到着を祝った。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:4.3km
総走行距離:7389.4km
DAY168&DAY169「那覇の宿で作る沖縄ソーキそば」
朝から雨。しばらく那覇に滞在する予定なので、スーパーで数日分の食材を買い出し。さらにランドリーで洗濯をしたり、旅ノートの原稿を書いたり、ほとんどの時間を部屋で過ごした。スーパーで沖縄そばの麺やスープ、ソーキ肉などの食材を見つけたので、自分で作ってみることにした。適当に作ってみたのだが、意外とこれが美味しい。お店と遜色ないレベル。たまにはお店でなく地元の人たちと同じように、自分で作るのもいいかも。よし、どこかでまた作ってみよう。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:0km
総走行距離:7389.4km
DAY170「友人と沖縄観光してみる」
やった!ついに沖縄が梅雨明けした。先日、沖縄旅行をしている友人から連絡があり、一緒に昼ごはんを食べることに。レンタカーで迎えに来てくれ沖縄市の港にある『パヤオ直売店』へ。沖縄市漁業協同組合直営のお店なので、新鮮な魚介がいっぱい。南国らしいカラフルな魚もある。隣接している食堂でお刺身や天ぷら、魚汁などを堪能。観光地とは一味違う、地元の人たちで賑わう場所で沖縄感もあり、いい時間いなった。
その後もレンタカーで古座や海中道路、宮城島などめぐり。さらに『ぬーちまーすの塩工場』を見学、果報ばんたの絶景を見たり。自転車では簡単にいけない場所を車でめぐった。昨日まで、沖縄にいたが宿に缶詰状態だった。今日、青い海を見て、縄の旅が始まったことを実感。よし、明日からeバイクで走るぞ〜
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:0km
総走行距離:7389.4km
DAY171「沖縄の旅本格始動、名護へ」
出発した時は曇っていたが、徐々に雲がきれ、青空が見えてきた。同時に暑さも急上昇。走っているだけで汗がダラダラ流れてくる。国道58号を北へ。沖縄は車が多く、自転車は走りにくいイメージだったが、歩道も路肩のスペースが広く意外と走りやすい。
沖縄の町を走っていると、どこか別の国に似ていると感じる。うーん、どこだろう? 少ししてメキシコに似ていることに気がついた。個性豊かなビルたち、おおらかな区分け、南国の植物などなど、その景色はまさにメキシコ。そういえば沖縄のタコライスのルーツもメキシコだしね〜 それは関係ないか(笑)。そんなことを考えながらペダルを回す。
国道に『アラハナビーチ』という標識があったので、立ち寄ってみる。脇道に入りしばらくすると公園が現れ、その先にきれいなビーチが広がっていた。ビーチサイドにはバスケットコートがあり、学生が楽しそうにボールを追いかけている。ビーチではカップルがウェディングフォト撮影、ふたりにとって一生忘れられない日になるだろう。
国道沿いで見つけたカレー屋でタイカレーを食べたり、道の駅の木陰で冷たいコーラで休憩したりしながら進んでゆく。暑さに体力を奪われているのか、思うように距離が伸びない。やはり沖縄の暑さは半端ない。
観光スポットの一つ『万座毛』に立ち寄る。海岸にできた琉球石灰岩の断崖で、その上に芝生の大地が広がる美しい場所。“万人が座するに足りる平原”と賞賛される場所で、施設を抜けると緑の大地とコバルトブルーの海が目に飛び込んで来る。これぞ沖縄!自然の大きさを全身で感じた。
夕方、沖縄本島北部の中心地、名護の宿に到着した。エアコンの効いた部屋に入ると生き返る。落ち着いたところでスーパーへ買い出し。お弁当文化が根付いている沖縄らしく、惣菜やお弁当がずらっと並んでいる。ヒロコは暑さにやられて食欲減退、おにぎりとサラダだけでいいという。僕はタコライスにハンバーグと唐揚げ付いた398円のタコライス弁当にする。いよいよ本格的な沖縄の旅が始まった。
宿泊地:沖縄県名護市
走行距離:66.7km
総走行距離:7456.1km