長野県の「乗鞍高原」エリアは「ヒルクライマーの聖地」として多くのサイクリストに愛されているコースだ。そんな乗鞍で本夏より、レンタルeバイクサービスがスタート。現地で出会った一般ユーザーたちに、eバイクでの乗鞍ヒルクライムの楽しさをインタビューした。
「友人たちとのはじめての乗鞍ヒルクライムを、eバイクで!」
有名ヒルクライム大会の開催や、一般車両進入禁止ということもあり、「天空のヒルクライム」コースとして多くのサイクリストに知名度を誇る、長野県の「乗鞍高原」。
そこで筆者が人力ロードバイクで上っていると、途中で颯爽と追い抜かれてしまった。これはもしかしてと思い、その人へ話を聞いてみると、今回レンタルeバイクでヒルクライムしたのだという。その感想はどうだろうか。
「普段から私はスポーツバイクに乗っているのですが、サイクリング未経験者の友人達を連れてこの乗鞍を走ってみたいなと思って、その下見として今回レンタルeバイクを体感しに来ました。
すごいですね、eバイクのパワーは! ただ、バッテリーは100km持つとのことではじめからターボモード全開で上っていたのですが……」
スペシャライズドのこのeクロスバイクである「ターボ ヴァド SL」は、一回の充電で最長100km(公称)を走行できるバッテリーを備えている。
ただし、この100kmというのもヴァドの3つのアシストモードである「ターボ」、「ノーマル」、「エコ」の3モードのうち、最も電力消費が少なくアシストパワーもひかえめな「エコ」モードでの走行した場合に、100km走行できるということ。
それを乗鞍の上り坂だけのコースで、最大パワーの「ターボ」モードで上った場合は、電池が持つ距離はかなり短くなってしまうこととなる。
「終盤にバッテリー残量が残り20%程度となり……これはいけないとエコモードに変えて、パワーを落としてなんとか最後まで上り切ることができました。とはいえ本当に楽ですね。ペダリングがスポーツバイクと同じような、くるくる回す感じが最も楽しく上れました。今度連れてくる友人たちは、ちゃんとアドバイスした上で、乗ってもらったほうが良さそうですね」(神奈川県在住・男性)。
「まずはレンタルで、eバイクの性能をチェックしてみたくて」
また、富山県の立川から来たこの男性三人組も、普段からロードバイクで走る仲間たち。
そのうちのお一人いわく
「eバイクを購入するを少し考えていて、とはいえ最初から30万オーバーを出すのってなかなか難しいので、とりあえずレンタルバイクで走ってみようと思いました。
いやあ、上りの楽さは驚きですね。それも普段のロードバイクと同じように上れるので、なんだかこんなスイスイ上れちゃっていいんだろうかと。(人力で)上っている人を追い抜く度に、なんだか申し訳なくなりました」と笑う。
「あまりに調子が良すぎて、最後はバッテリーが切れてしまい、二人において行かれたりもしましたけど(笑)
でも バッテリーが切れてからも、なんとか軽いギアをくるくる回して上り切ることができました」
「なんだか上りが楽すぎて、下り坂の方が『こんなに長かったっけ?』と思うくらいでしたね。あとはディスクブレーキでしっかり止まり、タイヤも太いことから、乗鞍のカーブが多い下りも安心できました」
三人それぞれが、eバイクで乗鞍ヒルクライムを達成した感想を話していただき、それはまさにスポーツバイクで乗鞍を楽しむ人の笑顔そのままのものであった。
現在乗鞍高原エリアでは、今回取り上げたたスペシャライズド・ターボヴァドSLを貸し出している「乗鞍観光センター」でのレンタルの他にも、同センターからほど近いバウムクーヘン工房の「ヤムヤムツリー(公式サイト)」でも、2種のeバイク貸し出しを行っている。
今後はレンタルeバイクで、乗鞍の絶景を楽しむという遊び方が、ますます盛り上がっていくことは間違いない。
バイク詳細:
スペシャライズド・ヴァドSL4.0
サイズ/S、M、L
レンタル料金:
5000円/1日(ヘルメット含む)
保険料/500円(傷害・賠償保険に加入済みの人は除く)
予約方法:
事前に電話での予約
※当日の利用も可能(自転車の台数に限りあり)
貸し出し期間:
2020年7月1日(水)〜10月31日(土)
9:00〜16:00
申込み:
乗鞍観光センター
TEL 0263-93-2326