いよいよ6月上旬(5日予定)の出発日が迫ってきました。これから始まるふたり合わせて123歳、夫婦日本一周珍道中。今回は旅の日程や概要などなど、ここまでのストーリーを含めて紹介します。
ここまでのストーリー
昨年、61歳にして初めてeバイク30日間日本縦断に挑戦した。果たして30日間連続で120km走り続けられるのか!? 体力的な不安があったが、電動アシストが補ってくれることもあり、最後までやり遂げることができた。
これまでオートバイの旅は何度も経験しているが、それとはまったく違う旅になった。体を動かして進んで行く、自転車だからこそ感じられる優しい風、美しい景色、近くにある自然…… 目的地に着いた時の達成感や充実感など、すべてが特別でかけがえのない経験となった。
僕が体験したeバイク旅ならではの感動や喜びを妻ヒロコにも体験して欲しいと思い、無謀にも「次はふたりで日本一周をしてみない?」とヒロコに提案をした。もちろん長期自転車旅は未経験、インドア派で運動もしていない、多くの仕事を抱えていることもあり躊躇していたが、元々チャレンジが精神旺盛で、オートバイの旅が好きだったヒロコ。しばらく考えた末、一緒に日本一周をすることを決めた。
その前にできる限りeバイクに慣れておこうと思い、まずはレンタルバイクで体験することにした。霞ケ浦、朝霧高原、諏訪湖などで日帰りサイクリングを体験。経験を少しずつ増やしながら、徐々に日本一周モードへ入って行った。現在は日本一周の宿泊や荷物の運び方など、どんなスタイルで旅をするか? 準備を進めている。
日本一周のテーマ・目的
夫婦、カップル、親子など体力差があっても一緒に楽しめるのがeバイクの利点。寄り道したり、坂道にチャレンジしたり、自然の景色をのんびり眺めたり…… eバイクの楽しみ方は無限大。また激しすぎない運動は健康維持にもつながる。日本一周の旅を通じて、eバイクの魅力を広く発信したいと思っている。
SNSなどを通して日本の自然、絶景、文化などを発信、日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。また全国各地にある「ゲストハウス」や「キャンプ場」「B級グルメ」「珍スポット」なども訪ね、その情報も発信する予定だ。
またこの旅を通じて60歳を越えた夫婦でも新たな夢を持ち、叶えられることを伝えたいと思っている。若者にはひとつの希望に、同年代には何かを始めるきっかけになったら嬉しい。体力に自信のない女性が、60歳を越えた夫婦が、新たに見つけた目標『日本一周』へ向かってペダルをこぎ続ける。その姿が誰かの勇気や夢に繋がればと考えている。
この旅にはさらにもう一つ、大きな目的がある。それは台湾に住む少年Oscar(オスカー)くんのぬいぐるみ『ジャンプ』と、スイスに住むSanela(サネラ)さんのぬいぐるみ『にゃん太郎』を預かり、一緒に日本一周をすること。ぬいぐるみ旅を通じてふたりに日本一周を疑似体験してもらいたいと思っている。遠い日本に簡単に来ることができない海外の人に日本の魅力を伝えたい、普通の観光客が訪れないレアな場所も紹介できたらと思っています。旅の後、ぬいぐるみたちの旅行写真を一冊のフォトブックにまとめて、ふたりにプレゼントする予定です。
日本一周の日程
「東日本一周編」
期間:2023年6月~8月頃
ルート:自宅のある神奈川県を起点にして東日本(北海道、東北、関東エリア)を時計回りで一周
走行距離:約5000km
「西日本一周編」
期間2024年6月~8月(または4月~6月)
ルート:自宅のある神奈川県を起点に西日本(中部、関西、中国、四国、九州沖縄エリア)を時計回りで一周
走行距離:約5000km
47都道府県すべてをeバイクで通過
日本本土四極端である「宗谷岬」「納沙布岬」「神埼鼻」「佐多岬」を全てeバイクで踏破します
旅人紹介
夫・藤原かんいち。1961年生まれ。職業は旅行家&イラストレーター。原付バイクで世界5大陸を走破。日本人で初めて電動バイク(ヤマハ・パッソル)で世界一周を達成するなど個性的な旅を実現し続けている。訪問国は94か国。オートバイの旅の模様は各専門誌、スポーツ新聞、週刊誌、写真展など通じて発信。6年前からはイラストレーターとしても活動。懐かしいオートバイのイラストを中心にWEBコラム、インスタグラムで発表している。趣味は料理と各種占い。好きな食べ物はハンバーガーとピザ。旅ではゲストハウスとキャンプ場を担当する
妻・藤原ヒロコ。1962年生まれ。職業はコーチ&ライフオーガナイザー。30代に夫かんいちと共にスーパーカブで北南米大陸縦断、40代には電動バイク世界一周を実現。行動派に見えるがかなりのインドア派、さらに運動やスポーツにも興味がないタイプ。61歳にして初めての人力で日本一周に挑戦する。趣味は読書と心理学。好きな食べ物は餃子とビール。旅ではB級グルメを担当する
使用するeバイク
かんいちの相棒
YAMAHA WABASH RT(ヤマハ・ワバッシュRT)
オフロードもオンロードも走れるグラベルバイク。昨年日本縦断も一緒に走っているので、その耐久性は実証済み。大きな利点は長距離を走れる『500Whクラス大容量バッテリー』を装備していること。日本縦断では2000m級の峠越え、1日230km走行など、さすがにスペアバッテリーも使う場面があったが、1本で100km以上走った日もあった。
WABASH RTに付いているマルチアクティブドライブユニットPWseries STは新時代のユニットで、走行状況に応じて、ライダーの要求にシンクロするアシスト力モードを自動選択してくれる『オートマチックアシストモード』を搭載。とても便利な機能で、走りに集中したいときはほとんど『オートマチックアシストモード』にしていた。
日本縦断で便利だと感じたのがサスペンション付きの『ドロップバーポスト』。ハンドルに付いているレバーを操作すると、サドルに跨ったまま高さの調整ができる。信号待ちでは低くしておき、走り始めてからベストの位置にサドルを調整。特に僕のように背の低い人にはありがたい機能だと思う。
ヒロコ
YAMAHA CROSSCORE RC(ヤマハ・クロスコアRC)
YAMAHAのeバイクの利点は大容量バッテリーを積んでいること。また日ごろ使い慣れているクロスバイクに近いポジションが安心ということからCROSSCORE RCを選んだ。大容量バッテリー、アルミフレーム、アシストユニットなどはWABASH RTと共通。大きな違いはフロントサスペンション、フラットハンドル、タイヤサイズなど。細かく見るとギヤ比&変速数、ディスクブレーキのブランド、サドルの形状なども違っている。実際に走った印象などは、旅を通じて順次お伝えできたらと思っている。