eバイク旅ノート Vol.32 速く走る必要はない。自由に、楽しく! それがeバイク

eバイクに乗り始めて1年4か月になるが、改めてその魅力を考えてみた。ちなみに僕は原付バイクと電動バイクで世界一周を実現。次は人力の旅、歩きや自転車もいいけど、未来を感じるような旅をしたいという僕の感覚にピタッとハマったのがeバイクだった。

eバイク旅ノート32
今回はeバイク歴1年4か月の僕が、自分なりに思ったこと、感じたことを書き綴ってみた。見えてきたのはeバイクと自分の可能性

■楽(らく)ですか?

神奈川県相模原市在住なので、eバイクで時々宮ケ瀬ダムまで走っている。数日前、休憩してるとオートバイの人から「それeバイクですよね? 興味あるんですよ。やっぱり楽ですか?」と声をかけられた。その後、歳も近いことから話は弾んだのだが「楽か?」という質問の答えに悩んだ。なぜなら通勤で苦労していた急坂もママチャリからeバイクに乗り換えれば、「楽」になったと感じるかもしれない、だがeバイクが日常の足になれば、それが当たり前になり「楽」という感覚はなくなるだろう。また、車やオートバイで通勤している人がeバイクに替えても「楽」と感じる人はいない。eバイク=「楽」と表現するのは難しい気がする。

富士山三合目
富士山5合目を目指したこともあった。電動アシストがあっても上り坂が5時間以上も続くと、さすがに気分も体もハイになる(笑)

■速く走らない

またeバイクの特長として、ロードバイクのように速く走ることを重点に作られていないことがある。モーターとバッテリーがあるので車重は重く、タイヤ幅も太め、時速24km以上になるとアシストもない。速く走りたいなら迷うことなく軽量なロードバイクを選んだ方がいい。ここで改めてeバイクの魅力とは何か? 考えてみた。これはあくまで自転車を対象とした場合だが、一番は電動アシストによって得られる、体力的な余裕。例えばツーリング。山道を走っていて面白そうな脇道を見つけても自転車だと「上り坂だし、体力を消耗したくないから、止めておこう!」となってしまう。しかしアシストがあるeバイクなら「この道の先にはどんな景色があるんだろう!? よし、行ってみよう!」と気軽に入って行くことができる。

eバイク旅ノート32
eバイクは電動アシストがあるので体力に差がある夫婦でも一緒に出かけられるのが利点。主導権をどっちが握るかは別問題だけどねー(笑)

■身も心も自由にしてくれる

これは距離にも反映される。これまでの自転車ツーリングでは1日100km位が限界だったが、eバイクで電動アシストをうまく使えば、同じ体力で110、120、130kmと距離を伸ばすことができる。もちろんどこまで延びるか個人差はあると思うが、より遠くへ行けることは確実。そうeバイクは速く走るのは苦手だが、より高い場所へ、より遠い場所へ、行くことができるのだ。体力と比例するように生まれるのが心の余裕。ツーリングの途中、時間が気になって立ち寄れなかった店に入ってみたり、帰り道を少しだけ遠まわりしてみたり、立ち止まりきれいな景色を写真に撮ったり…… アシストがあればキャンプ用品をたくさん積んで走ることもできる。余裕から生まれる自由、楽しみ方も無限に広がって行く。

走り方は自由。自分のスタイルで、自分を表現する。eバイクで大切なのは、速く走ることでも、誰かに勝つことでもなく、笑うこと、楽しむことだと僕は思っている。

城ヶ島
1日150kmも走り、遠い城ヶ島まで往復したこともあった。eバイクはこれまで見ることができなった新しい景色を見せてくれる

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