eバイクだけでなく注目のガジェットについても取り上げる。今回はフロントライトとカメラが統合したガーミンのデバイス「ヴァリア ビュー」を使用して掘り下げよう。

GARMIN VARIA VUE
ガーミン・ヴァリア ビュー
価格/8万4800円
spec.
サイズ/92×60×33mm
重量/200g
ライトモード/高、中、低、ナイトフラッシュ、デイフラッシュ
ルーメン/高:550、中:300、低:140、ナイトフラッシュ:400、デイフラッシュ:600
防水等級/IPX7
稼働時間/1080p録画:1.5時間(高)~ 9時間(カメラのみ)、4K録画:1.25時間(高)~ 6時間(カメラのみ)
カメラ解像度/ 4Kp30、1440p30、1080p30、1080p60
対応メモリーカード/8GB ~ 512GB、クラス10以上のmicroSDカード(別売)が必要
フロントカメラとライトが一つに
ガーミンの新デバイスが、4Kカメラ一体型ライトの「ヴァリアビュー」。単体でカメラ&ライトとして機能するが、スマートフォンアプリからの操作や、同ヴァリアシリーズのリヤレーダーにサイクルコンピュータと連動させることで多機能となる。
ライトとしての性能は最大600ルーメンと高い照度を持ち、以前より発売されているヴァリアUT800の800ルーメンに迫る明るさ。サイクリング専用に設計されたレンズ配光なので、上方に光を照射しないカットオフビームにより対向車の視界を保護する仕組みだ。サイクルコンピュータと連動すると、現在地での日の出・日の入りの情報や、走行スピードに合わせて明るさを調整してくれるスマートな機能も搭載する。
カメラとしては、サイクリング中に手動で録画することもできるが、アプリケーションで設定すると電源を入れた時点で自動で録画開始し、マイクロSDカードの容量に合わせてループで常時記録させることも可能。さらに衝突などが発生したときは、イベント録画機能が備わっているので自動録画される。アプリケーションと接続している場合は、映像にスピード情報と位置情報を書き込んで記録するので、ドライブレコーダーとして活用できるのだ。
Check 01 ガーミンデバイスとのコネクタビリティは?

ファームウェアがヴァリアビューに対応しているガーミンデバイスならば、カメラの設定から録画、ライトのコントロールまで様々な機能をサイコン上でコントロールでき、タップで写真を撮影することも可能。旧モデルであっても、例えば筆者が所有するエッジ1030の場合は現状の最新ファームウェアでライトまわりの機能が操作できる。同社のリヤレーダーのヴァリアRCT715では、アプリを介して両方を接続すると、レーダー作動中に車両を検知したときに録画を行う機能が使えるので、衝突に至らない悪質な幅寄せなどを自動で記録できる。またウォッチでもライト機能が操作可能だ。

価格/6万2800円
Check 02 スマホアプリ上からの操作については?

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-Impression-「ガーミンエコシステムに組み込まれると、こんなにも心強くなる」
サイクリング用のライト一体型カメラは意外と種類が少なく、ライバルとして思い浮かぶのはサイクリックのフライだが、ガーミンの特徴はやはり同社のシステムと組み合わせて使える拡張性にある。カタログ値200gの重さは単体だと走行中も気にならないが、サイコンと合わせてマウントするとそこそこハンドル先端に重量が乗るのでセットだと存在を少し感じる。
交通事故に備えた記録用としての機能は極めて秀逸。単なるカメラよりもデイフラッシュ付きなら肝心の時に電池が切れていたという心配も出にくく、これぞ一体型のメリットだと感じた。しかもリヤレーダーと連動できるのだからなおさら心強い。


思い出記録用としては、画質も手ブレ補正もアクションカメラ専用機の方がかなり高い。一方でGPS情報を乗せられるので、ヒルクライム映像でこのコーナーで何km出ていたという記録などには役に立つと感じた。価格は高いが、ガーミンエコシステムとしての完成度はやはり高い。

Rider
難波ケンジ
eバイクの黎明期より20年以上にわたってその変貌を見つめてきた、国際自転車ジャーナリスト。日本にeバイクを持ち込んだ最初の人物として知られる。