60歳オーバーの夫婦がチャレンジと好奇心から始めたeバイクで行く日本一周。昨年の東日本一周に続いて、4月から西日本をめぐる旅が始まった。神奈川県の自宅をスタート、静岡県、愛知県と進んできた。
DAY105
今日は1日名古屋に滞在してパソコンを使ってお仕事。実は旅を続けながら月に何度か“旅ノート”や別の仕事の原稿書き、妻のヒロコはリモートで仕事をしている。全ての時間を旅に使えたらベストなのだが、色々と生活を維持していくのは大変なので(笑)今はこんなスタイルで旅を続けている。
仕事の前に名古屋に住む友人、ヨギーがホテルへ来てくれた。一緒にコメダ珈琲店へ行きモーニングを楽しむ。ヨギーも僕と同じように世界各国をバイク旅をした仲間で、現在は子供も大きくなり、フラワービジネスで活躍している。モーニングの後は車で熱田神宮などにも連れて行ってもらい、束の間の名古屋観光を楽しんだ。
夕方、ヒロコが名古屋の友人と会い、部屋に帰ってくるやいなや「血尿が出たの!」といったのでビックリ。まさかの事態だ。血尿が出たのは初めて、どんな病気なのか?重病か? すぐにネットで泌尿器科の病院を検索、やっている病院を見つけるとすぐに向かった。
レントゲンなどの診察の結果“膀胱炎”と診断された。原因はストレスや疲労など、思い当たる節はある。しっかり薬を飲んでおけば数日で治ると聞き、胸を撫で下ろした。しばらくはあまり無理せず(62歳で自転車旅自体が、無理をしているんだけどね(笑))移動距離も控えめにしよう。
宿泊地:愛知県名古屋市
走行距離:0km
総走行距離:5109.9km
DAY106
ヒロコの体調のことがあるので名古屋でもう一泊することにした。午前中はゆっくり過ごし、昼は屋上階が水の宇宙船になった“オアシス21”を歩き、昼ごはんはオシャレな“星が丘製麺所”で名古屋きしめんを堪能。幅広のきしめんはツルン♪と喉ごしが良くとても美味しかった。
昼からはホテルにこもって原稿書き。夕方、名古屋の友人が“天むす”を持って会いに来てくれたり、自転車でオーストラリアを旅した友人の友人に会ったり、人と楽しく過ごした。ヒロコは薬を飲みはじめたこともあり血尿も出なくなったよう、体調もだいぶ落ち着いたようなので、明日、出ることにする。
宿泊地:愛知県名古屋市
走行距離:0km
総走行距離:5109.9km
DAY107
次に目指すのは三重県の“伊勢神宮”。名古屋から2日あれば着けるだろう。今日はその中間地点にある、亀山市を目指す。名古屋は規模が大きいので、市内を出るのに一苦労。車渋滞、信号待ち、歩道を行けば歩行者がいっぱい、車道を走れば路駐の車の連続。まるで障害物競走のようだ。
県道から国道1号に入るとぐんと車が増えた。木曽三川と呼ばれる、木曽川、長良川、揖斐川を越えて、三重県に入ると、ようやく落ち着いてくる。桑名市で昼ごはん、国道沿いに見つけた“焼きたてカルビ”という店に入った。ここで食べたカルビ焼き丼は安くて美味しかった。チェーン店らしいが、愛知県が中心なので、関東で見かけたことがない。これまた旅ならではの出会いだ。
午後6時ごろ、亀山のホテルに到着した。落ち着いたところで、隣の食堂へ行き、四日市に住む“旅ゴリラ”こと後藤さんファミリーと合流した。後藤さんはゴリラという小さな原付バイクでアメリカとアフリカを縦断した冒険ライダーで、いつか会いたいと思っていたひとりだった。そこへSNSで繋がっていた四日市の滝本さんも加わり、賑やかな夕食会となった。
宿泊地:三重県亀山市
走行距離:68.2km
総走行距離:5178.1km
DAY108
1日走ってもヒロコが大丈夫そうだったのでひと安心。走り出すと天気はいいが風がとても強かった。ほぼ追い風なのだが、時々道の方向が変わり横風になると大きく振られ、倒れそうになった。
畑が広がるローカルな景色が続いていたが、国道23号に出ると大型チェーン店が並ぶ市街地道路になった。休憩や食事の場所には困らないが、走って楽しい道ではない。ファミレスでごはんを食べる以外は淡々と進む。強風に煽られる自転車を支えながら走るので、疲れる。体力の消耗も激しくなる。
4時過ぎ伊勢に着いた。ヒロコが新しいグローブが欲しいというので市内の自転車店に立ち寄ってみたが、残念ながらサイズの合うお気に入りは見つからなかった。帰り間際、店主さんとおしゃべり。伊勢うどんはお店で食べるのかと思ったら、地元の人は家で作って食べるのが普通だと聞き驚いた。スーパーで伊勢うどんやタレを売っているので、簡単に作れるという。これは面白い、いつか作って食べてみよう。
4時半に“伊勢ゲストハウスそら”に到着した。部屋は久しぶりのドミトリー。イギリス人のバックパッカーのカップルが同室で、少しおしゃべり。男性が9年前に日本を旅行、日本を好きになったので今回は彼女を連れて来たという。日本が好きと言われるとやっぱり嬉しい。「明日は吉野でトレッキングをする予定だけど、雨みたいなんだよねw」と苦笑いをした。
伊勢ゲストハウスそらは、部屋は段ベットだが、ゆったり広くて、キッチンやシャワーもきれいで清潔。オーナーさんも親切で、とても居心地の良いゲストハウスなので、おすすめですよ〜
宿泊地:三重県伊勢市
走行距離:61.4km
総走行距離:5239.5km
DAY109
今日は念願のお伊勢参り。まずはeバイクで二見浦へ向かった。二見興玉神社の沖には大小の岩が並んだ“夫婦岩”があ理、夫婦円満の神社として知られている。また御神祭のお使いとされる二見蛙(無事かえる、お金がかえる等)が奉納されている。旅の安全と夫婦円満はこの旅のテーマなので、しっかり手を合わせ拝んだ。
二見興玉神社から伊勢神宮“外宮”へ向かう。外宮に着くと伊勢に住むヒロコの友人、ミワさんが自転車と一緒にで迎えてくれた。ここからはミワさんが案内してくれるという。参道を歩きながら、ミワさんが豆知識を色々教えてくれる。
次は“内宮”へ行くのだが、その前に腹ごしらえ!ということで駅の近くにある“まんぷく食堂”へ向かった。名物からあげ丼を注文する。店内はレトロ感が満載、ミワさんも高校時代はよく食べにきたわ、と懐かしそうに話してくれた。
満腹になると自転車3台連なり“内宮”へ向かった。着くとこちらは人がいっぱい。各所で参拝の順番を待つ長蛇の列ができていた。一通り参拝が終わると“おかげ横丁”を散策する。江戸〜明治時代の伊勢路の伝統的な建物を移築、再現、歩いているだけで楽しい。
一角にある茶屋へ入り、赤福氷やコーヒー氷など、一味違うかき氷を堪能した。ちなみに赤福氷はかき氷の上に抹茶蜜がかかっていて、さらにかき氷の中には餡とお餅が入った変わり種。食べてみると、氷と餅の食感が全く違うので、一つで二つ楽しめる。ちょっと欲張りなかき氷だった。気がつくとあっという間に夕方になっていた。ホテルに戻る時間だ。ミワさんのおかげで心に残る良いお伊勢参りになった。
宿泊地:三重県伊勢市
走行距離:27.4km
総走行距離:5266.9km
DAY110
今日は朝から雨。一日降り続きそうなので連泊にして仕事日にした。ホテルの部屋にこもってパソコンを朝からパチパチ叩き原稿書き…… お昼ごはんは近所のお蕎麦屋さんへ。出てきたカレーうどんのうどんの麺が太かったので「これは伊勢うどんの麺じゃない?」「いや、三重県は普通のうどんの麺が太いんじゃない?」夫婦論争が勃発、果たしてどうなのだろう?気になるところ。午後はコインランドリーで洗濯。体は休めたが、頭はフル活動の1日となった。
宿泊地:三重県伊勢市
走行距離:0km
総走行距離:5266.9km
取材協力:
ヤマハ発動機
https://www.yamaha-motor.co.jp/pas/ypj/
セナブルートゥースジャパン
https://senabluetooth.jp/
ステムデザイン
https://www.stem-design.net
武田レッグウェアー
https://www.rxl.jp