ヤマハ『YPJファンミーティング』富士山の麓、朝霧高原に大集合

ヤマハ『YPJファンミーティング』富士山の麓、朝霧高原に大集合

9月23日、静岡県富士宮市の朝霧高原周辺にて『ヤマハ・YPJファンミーティング』が行われた。これはヤマハのeバイク『YPJシリーズ』の走りを存分に体感できるイベント。すでにYPJシリーズに乗っている人も、まだ持っていない人も試乗車を存分に楽しめる機会となった。

YPJファンミーティング

朝霧高原を走るヤマハeバイク・ミーティング

YPJファンミーティング

ヤマハのYPJシリーズをすでに乗っているファンと、これから乗りたいと思うファンの方が集まる『YPJファンミーティング』。会場となった静岡県富士宮市の『富士山YMCAグローバルエコビレッジ』は、富士山の麓にある。晴れていれば富士山が一望できる素敵な場所だ。この日はあいにくの雨模様で、残念ながら富士山はその姿を見せてくれなかったが。

YPJファンミーティング
YPJファンミーティング

このミーティングには現在販売中のYPJシリーズの試乗車が数多く用意された。またYPJシリーズをしっかりとカスタムしたオンリーワンのYPJや初期のショーモデルなども展示されていた。

他にもヤマハが『ワイズギア』として発売する各種ルブリカント類を利用できるブース、オフロードバイクでのライドを楽しむための様々なパーツ、実際にYPJで旅する方々の紹介など、YPJの可能性を存分に引き出せるようなアイディアを持つ方々が出展していた。

YPJファンミーティング

このイベントでのメインの催しは2つ。富士宮周辺の豊かな自然をめぐる『YPJガイドツアー』、そして『初級者向けライディングレッスン』だ。さらに、用意された一目では数えられないほどの数の試乗車で、来場した方々はeバイクでの走りの楽しさを実感していた。

YPJファンミーティング

雨のなか乗るeバイク、実は快適!?

筆者はこのYPJツーリングに参加した。巡るのは、富士宮市周辺のオンロードとグラベル(砂利道)をミックスしたコース。小雨気味だった雨は、午前ツアーの走り始めから本降りとなってしまう。

雨の中のライドとなってしまったが、それでも覚悟を決めて、雨の中を走るととても楽しい。普段はいかに濡れないようにするか気を付けている我々だが、すでにずぶ濡れになってしまったあとは、雨なんて怖くない。雨が降っているだけで気温はそんなに低くなく、走りの悲壮感というのはほとんどなかった。

雨のなかを走る

ずぶ濡れにコミットした雨のライドは、体験した人ならわかるはずだが、とても楽しい。特に乗っているのがeバイクなので、上りでも、ダラダラと汗をかくこともない。

通常、雨の日に自転車に乗ると、外の雨よりもウェアの中でかいた汗や、上がった体温からの蒸れが体を濡らしてしまうことが多い。しかし乗るのはeバイク。アシストのおかげで、モーターのついていない自転車よりも汗をかくことはもちろん少ない。そのため体が冷えることもあまりなく、快適なまま走り続けられた。これこそeバイクの走りの醍醐味だなあ、と感じさせられた。

YPJファンミーティング

雨と雲で辺りの景色はほとんど見られず残念だったが、それはそれとしてライド自体がとても心地よい。グラベルロードも適度に織り交ぜられて、さまざまに体力差のある参加者が同じスピードで走れ、ペースのテンポもスムーズ。

今回の1番の見所は下写真、富士山からの銘水が流れる陣馬の滝だった。この辺りは水がとても綺麗で、そのために水道料金も日本で1、2を争えるほど安いと聞く。水の綺麗な所はそれだけでうらやましい。

YPJファンミーティング

試乗会にスクール、そして最新パーツ群

2時間ほどのツアーを終えて、雨はだんだん止んできた。ようやく動き出したメイン会場に戻ると、試乗とライディングスクールが行われている。これらが行われているのは芝生の丘陵フィールド。軽いアップダウンのある芝生は、特にオフロード系eバイクのアシストの実力を安全に体験するのにぴったりの地形だ。この試乗コースで人気があったのは、やはりフルサスペンションのMTB『MT-Pro』と、グラベルモデルの下写真『WABASH RT』だった。

ワバッシュRT

このライディングレッスンは、1グループ5、6名ほどを1人の講師が担当。その講師は、アトランタ1996オリンピックのMTB女子種目に出場した小林加奈子さん、元ダウンヒルチャンプである増田まみさん、そして長くヤマハのモトクロス・プロライダーを続けてきた鈴木健二さんの3名。今でこそ、それぞれの人生を送っているが、一昔前はMTBレースシーンで大活躍してきたライダーばかり。その精通したライディング技術を惜しみなく伝えていた。

ライディングレッスン
出展ブース

物品ブースでは、モーターサイクルのカスタムパーツを作る《オーヴァーレーシングパーツ》がMT-Pro用のチューンアップパーツを展示。ステム、ブレーキレバー単体、クランク、ペダルといったアルミメインのパーツ、そしてMT-Pro乗りが最も目を引かれるであろう、カーボン製カスタムパーツだ。特にこのカーボンパーツは、MT-Pro専用のバッテリーカバー&モーターカバーというマニア向け。

オーヴァーレーシングパーツ

またスラムのコンポーネントパーツや、ロックショックスのサスペンションなどを扱う《ダートフリーク》が、MTBアクセサリーブランド『クロスセクション』を展示。これは同社がオリジナルで作ったヘルメットやグローブ、プロテクターやシューズといったMTBライドの必需品。海外製品の価格が値上がりしていく昨今、国内ブランドとして手頃な価格をキープしながらライドに必要なアクセサリーをシンプルで合わせやすいデザインで提供してくれているのは嬉しい。

クロスセクション
YPJファンミーティング

他にもeバイクを考える人なら誰もが夢見るeバイクロングツーリングを実践する方々のトークショーが行われた。このように、一般のスポーツバイクよりも始めやすいeバイクの魅力をYPJを軸に伝えたこのファンミーティング。実際に自分のバイクを持ち込んだ方はまだ少なく、試乗を目的とした来場者が多かったが、これからその比率はどんどん変わっていくだろう。こうして、eバイクだからこそ楽しいオフロード&グラベルeバイクの魅力を伝える機会が増えていくのは、YPJ MT-Proをバンバンに乗り倒している筆者も嬉しい限りだ。

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