8月27日、eバイクの普及に力をいれている愛媛県が、モニターツアーを開催した。開催地となったのは愛媛県の南部に位置する松野町。四万十川の支流の流域で、緑豊かなところだ。
今回で2回目の開催となるeバイク関連のモニターツアー。このツアーの特徴は、単にeバイクでサイクリングするだけではなく、プラスアルファのアクティビティとくっつけて、充実した1日を過ごしてもらおうというもの。
今回は、松野町を流れる目黒川でのキャニオニング体験が合体。目的地である雪輪の滝へeバイクで往復し、そしてキャニオニングで滝下りを楽しむというもの。
8人ずつ、2つのグループに分かれて交互にアクティビティを楽しむスタイルだ。筆者はまずキャニオニングから。目黒川をトランポの車で遡っていく。途中から、かなりガレた山道になってきて、この後eMTBで走ることになるルートであることを含めて路面を感じておく。
ガタガタと揺られながら、キャニオニングポイントに到着。専門のツアーガイドがつくツアーなので、説明を受けた通りにやれば、初体験の人でも楽しめる。
準備運動したら、まずは軽く水へのウォーミングアップで滝つぼに飛び込む。2階くらいの高さからジャンプ。続いては滝を上る。こんなところを滑っていけるのか。インストラクターさんの見本を見ながら参加者の顔が、筆者を含めてこわばっていく(笑)。
いざ自分の番が回ってきたら、滝をまるでウォータースライダーのように滑り落ちる!結構スピードが出て5秒ほどで水面へ。鼻からちょっと水が入る、げほ。でも、みんなお代わりダイブへとまた滝を上る。スリルの虜だ。
続いては、すぐ横の滝つぼへのダイブ。ウォーミングアップとちがってさらに高いポイントから飛ぶ。建物の4階くらいの高さ。さすがに飛び降りるのは、ちょっと勇気がいる。
続いてはロープワークで壁を下るアクティビティ。アクション映画のワンシーンのようにロープワークで壁を下っていく。ガイドさんが握っているロープに自分の命が握られているドキドキ。
じわじわと降ろされて行って、最後にはサプライズが待っている。これは是非現地で確かめてほしい。
eMTBツアーで山を感じる
さあ、続いてはベースに戻ってeバイクに乗り換え。出発前に、操作方法、アシストパワーの設定方法のレクチャーを受けて出発。先ほど車で上って行ったルートを行く。ハイエースに揺られて移動したときは気づかなかったけれど、川沿いの気持ちいいルートであることがわかる。
あ、野鳥も飛んでいる。栗の実が落ちている。蛇! そんなことを感じられるのはやっぱり生身で自然と向き合うeバイクならではだ。
車でキャニオニングポイントまで移動する時にかなりガレている林道を上って行ったと書いたが、そこをeMTBで行く。実際かなり斜度があり、こぶし大の石がゴロゴロしていて走るのに体力と技術がいる。もし人力の自転車に乗っていたら。eバイクならそのトルクをもってぐんぐんと乗り越えていく。「ちょっとバランスが崩れてきたら、ペダルを止めないで踏み込んでいけ!」とは、ツアーガイドからのアドバイス。
素直に実践すると、みんなどんどんと上っていける。車を揺らす道路の荒れが、eMTBなら楽しみに変わる。
キャニオニングもeMTBもはじめて! 山本秀明さん、千恵さん
フェイスブックを見てこのイベントを知ったという奥様千恵さんが、参加してみたいと言うことでご夫婦で申し込んだそう。旦那さんの秀明さんは国内のMTBクロスカントリーレースに参戦するほどのサイクリスト。
「キャニオニングを体験できる」という言葉に引かれて申し込んだと言うが、初めて乗るeMTBでのサイクリングも、かなり楽しめたご様子。サイクリングのコースになったのは車でも上るのに苦労するくらいの斜度と路面の荒れた林道であったが、eMTBの走破性を持ってすれば男女の体力差も埋まる。
eバイク+アクティビティで県内の魅力を再発見して欲しい
愛媛県の担当者は「愛媛県内には、各地にアウトドアアクティビティがありますが、それとeバイクをつなげて、愛媛県ならではのアクティビティとして、県内の人たちに知ってもらいたい。その先には、県外の人たちにも、アクティビティやeバイクの魅力を知ってもらいたい」と語った。今後も愛媛県内で、こうした実証実験イベントを行っていくという。