誰かに言われるまでもなく、元気に走りまわったりと体を動かすことが好きな子どもは多い。だからこそ、そのままスポーツが好きな子どもに育ってほしいと親は思ったりする。そんな願いをかなえるために有効なのがキッズeMTB!?
楽しみながらスポーツをする子どもはいい子に育つ。LEVO SL KIDSで子どもの成長をアシストする
スペシャライズドといえばロードバイクやMTBがおなじみだけど、実はキッズ向けのバイクも多数そろえている。これはひとえに「スポーツバイクが好きな子どもを増やしたい」という考えによるモノで、最少年齢は約1歳半から。人生最初の1台はペダルもギヤもなく足で地面をけって走るキックバイクの「HOTWALK」から始められるようになっているのだ。
そして小学生になった子どもたちに対してはもっと本格的なバイクが用意されていた。それが今回紹介するリーヴォSLキッズである。
このeMTBは身長が130cmからの子どもを対象としたもので、日本の子どもで言えば小学校低学年から乗れる(体格による)もの。
また、スポーツバイクでは、乗るだけでなくまわりの状況に合わせて(危険かどうかなど)運転の仕方をコントロールもしなければならないが、この歳になればそんなこともできるようになってくるものだ。
そこで今回はリーヴォSLキッズでライドを楽しんでいるかわいらしいモデルさんに登場していただき、子どもにとってのeMTBライドとはどんなものか、そしてリーヴォSLキッズがどんなeMTBかを紹介していこう。
モデルになってくれたのは小学校1年生の上野愛ちゃん。一緒に写るママさんはプロスキーヤーであり、ソチオリンピックには日本代表選手として出場した実績を持つ上野眞奈美さん。そして愛ちゃんのパパさんは同じくスキー選手で、世界選手権でも入賞している上野雄大さんだ。
そんなご両親をもつ愛ちゃんはスポーツが好きで得意である。
愛ちゃんの自転車歴はキックバイクから始まったが、最初から2輪で走らせる感覚を覚えたので、自転車に乗る年齢になったときも補助輪を付けることなく、すぐに2輪で走らせるほど自転車が得意な子どもだった。
そんな愛ちゃんに対して「将来は……」と期待してしまうところだけど、上野ママはただ「スポーツ好きであってほしい」という願いだけ持っていた。そしてその気持ちを持ってもらうために大きく貢献しているのがリーヴォSLキッズ。子ども用eMTBとは奥が深いものだった。
Model
上野愛ちゃん
スポーツが大好きなかわいらしいモデルさんが上野愛ちゃん。現在は小学1年生だが身長が高いのでもっとお姉さんに見える。この笑顔でわかるよう明るい性格でまわりに気を使えるため、クラスで頼られる存在だという。
上野眞奈美さん
愛ちゃんママさんはソチオリンピックで女子フリースタイルスキーの日本代表選手でもあった上野眞奈美さん。現在は家族で長野県野沢温泉村在住。コンパスハウスというスキーや自転車を扱うお店で地域に貢献している。
レベルにあったMTBライドが楽しめる野沢温泉スキー場
ロケに協力していただいたのは野沢温泉スキー場。1年に40万人以上のお客さんが訪れる人気スキー場で、グリーンシーズンは一部のゲレンデがMTBコースとなる。初心者から上級者までレベルごとに楽しめるよう複数のコースがあって、何度行っても飽きないコースなのでMTB乗りには理想的な場所。MTBコースが利用できるのは10月29日までなので、eMTBを持っている方はぜひ走りに行ってほしいし、レンタルeMTBもあるので(ふつうのMTBもある。装備もレンタルできる)手ぶらで走りにいくのも可能だ。そして走り終わったら名湯として有名な野沢温泉でリフレッシュ。野沢温泉スキー場の住所は長野県下高井郡野沢温泉豊郷7653。クルマでは長野自動車道の豊田飯山ICから約30分で到着。鉄道は北陸新幹線の飯山駅下車。
MTBコースへ行くまでは空の絶景散歩
笑顔で乗ってくれることそれがなによりも大事
スポーツが得意な愛ちゃんにとって、リーヴォSLキッズに乗るのは造作もないことだと思う。
撮影のときもコースを走ってもらったが、小さい体を上手に使ってバイクコントロールしていたし、ご覧のとおりスタンディングのスタイルがきれいなので「この子、やるな」というのが伝わると思う。
そんな体のバランスがいい愛ちゃんではあるが、小学1年生の女の子なので筋力は弱い。ゆえにMTBを乗るうえで重要な「こぐ」という部分は苦手である。
そこでアシストのあるリーヴォSLキッズなのだ。
リーヴォSLキッズが搭載しているモーターユニットは新型のSL1.2モーターなので、愛ちゃんを含めた子どものライドに対してこぐ力をしっかりアシスト。駆動力が得られれば車体も安定するのだ。
また、子どもの体型にあわせた幅のサドルや、155mmリーチのクランクを採用するなど、子どもに乗りやすい作りである。
さて、愛ちゃんが乗るときのアシスト設定だが、SL1.2モーターは十分なトルクがあるのでエコモードを基本としていた。
さらに力が出る「トライアル」や「ターボ」のモードにすれば楽に走れる区間もあるだろうが、オフロードにおいてトルクが強すぎるとホイールスピンしやすくなり、シーンによっては姿勢を崩しやすくなる。
そんな状況になっても車重が軽いリーヴォSLキッズと、バランス感覚に優れた愛ちゃんであればリカバリーできるだろうが、問題はそこではなく、危ないシーンを経験したことで「ライドに恐怖を感じてしまうこと」だ。
思い当たるフシがある人も多いと思うが、子どものときに感じた恐怖や苦手意識は成長してもなかなか払拭することができないし、その意識はやがて「できない」といった思い込みになり、本当は伸びしろがあるのに、自分でリミッターを掛けてしまうことになるのだ。
そうした理由から上野パパ&ママはエコモードで乗るよう指示。上り区間や坂道発進などのとき、上野パパ&ママの声掛けがあればハンドルの「+」ボタンを押すことが許可されている。
とまあ、こうしたコミュニケーションが取れるのも愛ちゃんの行動を見守っているからであるが、この「見守り」こそ上野ママがもっとも気をつけている点だった。
幼い頃からスキーを練習してきた上野ママは、自身の経験に基づき「スポーツを続けていくには楽しい気持ちで挑むことや、目標を超えていくことの成功体験が大事」という考えを持ち、子どもがスポーツをするうえでのメンタル面のケアはもっとも重要視していた。
そのため上野ママは、愛ちゃんの態度だけでなく、表情の細かい変化も観察することで、愛ちゃんの「気持ち」も見守り、怖い思いをしてしまったり、イヤな気分になりそうなときは察して、休憩を挟んだりしつつ、そのときの子どもにとって必要な声を掛けているのだった。とまあ、このような親のサポートと完成度が高いリーヴォSLキッズがあれば、安全にそして有意義にMTBライドが学べ、そこで得た楽しさや成功体験は成長していくうえで大きな糧になるはず。
約50万円はたしかに安くはないが、MTB好きのご両親であれば一考の余地があると思う。それにお子さんと一緒にトレイルサイクリングもできるのでそれは間違いなく楽しい……さて、どうでしょう。
SL1.2モーターが子どものやる気をサポート
SPECIALIZED LEVO SL KIDS(スペシャライズド・リーヴォSLキッズ)
身長が130cm以上の子どもを対象としたeMTBのリーヴォSLキッズ。MTBでのトレイルランは筋力も多く必要とするため、これまで小さい子どもにはハードルの高いものであったが、その常識を変えたのがリーヴォSLキッズ。力強くスムーズなアシストをするSL1.2モーターと16.6kgという軽い車体により小さい子どもでも力強くそして軽快にトレイルを走ることができるようになった。フロントにはロックショックスの100mmエアフォークを装備し走りをサポートする。ブレーキは手の大きさに合わせてレバーのリーチが調整できるスラム レベルT油圧ディスクブレーキを装備する。
spec
価格●49万5000円
サイズ●24
カラー●グロスブリーズ/スレートスペックル/ブラック/サテントランスパーメント、グロスオークグリーンメタリック/ライムストーン/サテンスモーク、サテンブラック/スモーク
フレーム●アルミニウム
ドライブユニット●ニュースペシャライズド1.2SLカスタムモーター
バッテリー●スペシャライズドSL 1 320Wh