今回のフルサスeMTBで遊ぶテーマはちょっと機材よりの話。eMTBならではの、足回りと電源と、走る時に持っておきたいものについてである。
新素材のタイヤチューブでホイール激軽に
![eバイクMTBがおすすめvol4](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-02.jpg)
今年は夏になったら乗り放題かと思ったら、太陽がキツすぎてうっかり乗りすぎもできなかった。いくつかのコースは木陰でいい感じだったが、とにかく暑さにめげてあんまり動きが取れなかった。秋めいてきて、ようやく乗り直しだ。
そこでちょっと機材よりの話。暑かったこの夏は、このヤマハ・MT-Proを走り続けられるための機材にするための初期設定を走りながら整えていくいい機会にもなった。
![リーコン](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-03.jpg)
まず自転車と地面との接点、回転部は何より軽くあるのを基本としたい。回るところは軽い方が走りへの負担も減るのはサイクリストの常識、eバイカーとしてはモーターにも優しくなりそうだ。
![ケンダのチューブ](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-04.jpg)
そこでチューブである。MT-Proのタイヤ周りは、マキシスの27.5×2.6のチューブを標準で使っている。このチューブをパンクしにくいポリウレタン製の超軽量チューブに変えた。チューブ交換だけなら簡単だ。
![ケンダのチューブ](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-05.jpg)
なにせ標準で入っているチューブは重い。初めてタイヤを外した時、標準で入っていたチューブに驚いた。KENDAのものだとあるが、こんな太いものはMTB用では見たことない。サイズは2.40~2.60とあるが、これが太くでかい。その重量もグッとくる389g。
![チューボリート](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-06.jpg)
一方で、交換したのは新素材チューブと言われるポリウレタン製の《チューボリート》の27.5/2.50〜3.00 サイズ。eバイク対応とも書いてあって頼もしい。一本5000円程度、前後ホイールと予備チューブで3本購入した。
![チューボリート](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-07.jpg)
最新チューボリートはとにかく小さくて軽い。重量は98gと圧倒的だ。前後チューブをこれにするだけで約600g近く、しかも回転部が軽くなる。走りはもちろんのこと、ホイールを手に持ってすら軽い感じがする。
![eバイクMTBがおすすめvol4](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-08.jpg)
ポリウレタンチューブは、ブチルチューブに比べて走り心地にハリがある印象だ。同じ空気圧だと硬めに感じ、転がる方に軽くなるイメージだ。ブチルでのチューブと同じ粘りや跳ね返り感覚を出すなら、少し低圧にしておきたい。僕は空気圧を1.2barほどで乗っている。
ここでポリウレタン素材だと、硬いので少しぐらいのヒットではパンクしないのだ。バルブ口周辺の扱いには注意だが、履いてしまえば4か月、走ってパンクは今のところない。エアの抜けは確かに早いが、乗るたび気にしていれば、重いマシンで岩にガツンとやってもチューブはそうそうパンクしない。
![ケンダのチューブとチューボリート](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-09.jpg)
しかもコンパクトなので予備チューブとして持つのにもいい。値段は張るが、走りも装備も軽くなる。チューブレスにするとか考える前に、まずはちゃっとできるチューンアップなのでみなさんにおすすめだ。
なお標準でついてくるホイールのリム幅はこんなに太いぞ、これまでこんなの見たことない。
![MTプロのホイールのリム外幅](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-18.jpg)
![MTプロのホイールのリム内幅](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-19.jpg)
![MTプロのホイールのリム高](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-20.jpg)
モバイルバッテリーで運用する
![MTプロのバッテリー](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-10.jpg)
MT-Proに付属するバッテリーは500Wだ。大きく、外すのはアーレンキーとトルクスの両方が必要で簡単ではない。当初は予備バッテリーを入手して充電しながらの運用を考えていた。しかし、実際にバッテリーを説明書を見ながら取り外してみたが、めちゃくちゃ面倒だった。
![MTプロのバッテリーカバー](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-11.jpg)
このカバーを外して、さらにバッテリーを外す。もう自分で外す気はない。確かに車体にかかる衝撃はとても大きいし、落ちてしまったら大問題だから、外れないほうがいいという気持ちもわかる。しかしそのために、予備バッテリーを取っ替えての運用方法のオプションはなくなった。
![リバー2マックス](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-12.jpg)
そこで500W出力のモバイルバッテリーを併用して運用することにした。モバイルバッテリーには《エコフロー・リバー2マックス》を選んだ。車の中にあるときにはeMTBを充電し、車のエンジンがオンの時はポータブル電源自体を充電する。
![リバー2マックス](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-13.jpg)
表示で出る充電の電力量は170W前後だ。充電だけなら500W出力までは要らなかった。車を2時間運転すると、MT-Proは2メモリほど充電できる感覚だ。モバイルバッテリーの設定次第で、もう少しコントロールできるのかもしれない。
そして、この500Wバッテリーがどれぐらい持つのかという話。先輩eバイカーに「標高が大事だよ」と教わった。獲得標高で考える感じだ。距離から残量を換算するよりいいと言う教えで、試してみると実際にそうだった。
![バッテリーインジケーター](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-14.jpg)
バッテリーのインジケーターが4メモリあるのだが、1メモリで150mの標高を上る感じだ。2メモリで300mほど。4メモリで1200m。ゴンドラなどの搬送がない自走系のパークで走ると、だいたい2メモリで一日遊び切れる感じがある。アシストモードはオートにしてある。舗装路が増えると、1500mほどまで伸びる。まあそう欲張らずにあとはギヤ操作でやっていきたい気持ちだ。
トップチューブでツールを運ぶ!
![エイペックス](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-15.jpg)
一つ困ったのは、走る時に持っておきたいものを持てないことだ。ドロッパーポストだからシートポストにはサドルバッグはつけられないし、ボトルケージすら付いていない。全部持って乗るしかない。それは困るので、こういうソリューションで乗っている。
![エイペックス](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-16.jpg)
この車体で唯一見つけた空いている邪魔にならない空間が、トップチューブの上だった。しかもこの辺りの造形はかなり図太いので、普通のトップチューブにつけるベントーバッグはうまく取り付けられない。
そこでの解決策が、最近MTBで流行ってる《オッカム・エイペックス》。バンドのような部位に縫い付けられたゴムバンドでグッズをまとめ、お馴染みBOAストラップでクッと締めて固定するというもの。かなりしっかり留まって、白馬・岩岳ダウンヒルでも問題なし。これはいいです。なお持ち走りたいボトルはまだ解決策が見当たらず、ウェストバッグで運ぶということになっている。
![持っていくもの](https://e-bikejapan.com/wp-content/uploads/2023/10/231006go_eMTB04-17.jpg)
いつも持っておくものは、これら。これがあれば乗って帰ってこれはするような気がするというお守り。左上からチェーン切れ用のミッシングリンク、MT-ProのバッテリーからUSBに給電できるアダプター、下がチェーンオイルと予備チューブ。ここでチューボリートの小ささがきわ立つ。携帯マルチ工具、空気入れ、ミッシングリンク取り付け機能付きタイヤレバー。