ムサシベロのCS01は、通勤ライドも週末サイクリングも
どちらも楽しみたい人に最適なeバイク(電動アシスト自転車)だ。
シンプルなルックスは通勤ライドにもピッタリ
ムサシベロのCS01は、変速機構を持たないシングルスピードを採用するeバイクだ。シングルスピードにはいくつかのメリットがある。まずデザインがシンプルになる。スポーツバイクは気持ちよく走るためにムダをそぎ落としていくが、シングルスピードはその究極の形とも言える。また、メカもシンプルになるのでメンテナンスが楽になるほか、故障のリスクも少なくなる。坂道でペダルが重くなったら手元のボタンでアシストを強くすればよく、ライドにも集中できる。
このバイクのメリットは、通勤ライドというシーンでも生きてくる。通勤ライドでのバイクの故障は、遅刻につながりかねない。メカの信頼性は通勤バイクで絶対的に必要な条件だが、CS01なら安心だ。
また、必要以上のロゴを廃したシンプルなデザインゆえ、ビジネスシーンにも通勤ライドにも、そしてカジュアルとも相性がいい。通勤ライドは仕事モードへと切り替えるスイッチになり、帰宅時は仕事のストレス解消にもなる。ジムに通う時間がなくても、ドアを開ければすぐに移動を兼ねたフィットネスが楽しめるのはスポーツバイクの魅力だが、電動アシストのあるeバイクなら、それがもっと身近なものになる。
上りもゼロ発進も心地いい町乗りにちょうどいい一台
CS01は町乗りに特化したeバイクで、変速機がないシングルギヤというシンプルなスタイルを採用している。見た目はシンプルでカッコいいが、上りや向かい風のような場面でも不満はないのかと不安を感じるかもしれない。だが実際に乗ってみると、これらの場面ではこのバイクの持ち味が発揮されることが分かる。
例えば河川敷のサイクリングロードでは、風の強い日には向かい風を受けて走るケースもある。そんな時もアシストを強めに効かせれば、CS01はモリモリ走ってくれる。横風を受けても適度な重量のおかげで、態勢を崩すこともほとんどない。とにかく気を遣わず安心して走れるのだ。
車道を走る時も、信号が変わって再発進する時にアシストがあるから、頑張らなくても交通の流れに乗れる。時速24kmでアシストが切れ、変速もできないため、追い風や下りでなければスピードが頭打ちになるが、速く走ることを追求しなければ問題はない。ベースがクロスバイクでロードバイクのような細身のタイヤを履いているから、時速30km前後での巡航も可能。多くの人がフラットな地形で気持ちよく走れる時速20〜26km前後は、このバイクの得意とするところだ。
上りは実に頼もしい。大阪市内はほぼフラットな地形で四天王寺近くの上町台地周辺ぐらいしか上りはないが、橋やアンダーパスなど地図では分からない短くて急な上りがたくさんある。そんな場面でもCS01はアシストのおかげで、まるで背中を押されるように軽く上ってしまう。
停止状態から加速したい時や、上りや向かい風がきつい場面では、一般的なスポーツバイクでは変速してギヤを軽くするが、CS01の場合はアシストを強くして対応する。アシストは5段階あるので、上りに自信がなければ潔くアシストを最強にすればいい。変速機付きの自転車と違うため初めのうちは戸惑うが、慣れてしまえば静かにスムーズに力強く走るCS01はなかなか魅力的だ。通勤ライドやサイクリング中に買い物した際など重い荷物を運ぶ必要があるケースも、力強いアシストがあるから安心だ。
さて、この日はブラブラと30kmほどサイクリングした。きつい上りではアシストもそれなりに使ったが、バッテリーはほとんど減っていなかった。メーカーの実験では体重80kgのライダーがアシスト強度を3に固定して走ったところ、120kmほどバッテリーが持ったというから、毎日20km程度乗る人でも週末と週の半ばの2回充電すればバッテリー切れの心配はなさそうだ。通勤ライドでもサイクリングでもCS01は頼もしい相棒になるだろう。
Musashi Vero CS01
ムサシベロ・CS01
価格:24万2000円
問ムサシベロ https://musashivelo.com/
精悍なブラックのフレームにシングルスピードというムダをそぎ落としたミニマルなルックスが特徴のクロスバイクタイプのeバイク。変速機をなくすことで変速操作から解放されるだけでなく、重量も軽くなるうえ、機構もシンプルになるのでメンテナンスが楽になるなど、多くのメリットがある。パワフルなアシストとバッテリーの持ちを両立し、サイクリングから通勤ライドまで幅広く使える。
SPEC
サイズ:S、M
カラー:マットブラック
フレーム:アルミニウム
ドライブユニット:バーファン・リヤハブモーター
コンポーネント:なし
タイヤ:700×28C
車重:17kg