eバイクで日本一周を実現するために必要なことは? 計画編から準備、実践編まで、夫婦で実行した日本一周の経験を元にアドバイスします。今回は準備編2、ウエアやグッズ、キャンプ用品などです。
準備編2


ウエア類
ライディングウエア&普段着
日本一周は期間が長くなるので持って行く服も多くなる。基本的には気温の変化は重ね着で対応する。また休養日があったり、観光で歩いたり、自転車に乗らない日も意外と多いので、必ずしもサイクルウエアは必要ない。ある程度ストレッチが効いていて重ね着ができればどんな服でもOK。僕たちの場合はお気に入りブランドのサイクルウエアとカジュアルウエアを組み合わせていた。
トップスはウインドブレークジャケット(ステムデザイン)、アウターフリース、ジャージ、トレーナー、長袖Tシャツ(ステムデザインなど)、半袖Tシャツという感じ。4月は寒かったので薄いダウンウエアを着ていたが、暑くなってきたところで自宅へ送り返した。また夏は日焼け防止のため半袖Tシャツの時はアームカバーをしていた。
ボトムは細身スウェット、ショートパンツ、ペダリングショーツ(ステムデザイン)。寒い時はレギンスを着用。ソックスはR×Lソックス製でサイクル用に作られたズレないグリップソックスを履いていた。パッドの入ったサイクルパンツも2枚携帯。尻の痛みが軽減するので時々気分で履いていた。妻ヒロコは「モコモコした感触が苦手」という理由から途中から履かなくなった。
ちなみにアンダーウエアとソックスは各5枚と多めに持参した。5日に1回のサイクルで洗濯していた。自分がどれくらいのタイミングで洗濯をするかを想定して持っていく数を決めよう。

レインウエア
雨の日に走ることもあるのでレインウエアは必需品。サイクリングで求められるのは高い防水性、蒸れない透湿性、動きやすいストレッチ性、体にフィットするシルエットなど。これらを基準にして探したのだが、これがなかなか難しかった。
結果、最終的にたどり着いたのがモンベルの『U.L.サイクルレインジャケット』と『スーパーストレッチ サイクルレインパンツ』だった。
特に自転車用に特化したレインパンツは立体裁断の上にストレッチが効いていて足上げもスムーズ、カサカサという音もない。さらに裾はベルクロで調節できるフラップが付いているので脛にジャストフィット。これ以上のサイクルレインパンツは観たことがないので、おすすめです♪
ジャケットもストレッチが効いているのでストレスがない。内側に着いた胸ポケットも大きめで便利。明るい色も目立つので気に入ってる。
シューズカバーは靴の上からかぶせるタイプでコンパクトに収納できる、ラフ&ロードのコンパクトブーツカバーショートを使用。オートバイギアのブランド品だが丈夫で使いやすい。

ヘルメット
事故や転倒等を考えるとヘルメットは必需品。使い慣れたものを被りたい。僕たちは強い日差しの下を長時間走ることを考えて、バイザー付き。マイク&スピーカーを内蔵、インターコムで通話ができるSENA(セナ)ブルートゥースジャパンのヘルメットSENA M1 EVO(セナM1エボ)を使っていた。
離れた妻と簡単にコミュニケーションが取れるので、交差点を曲がるときや休憩のタイミングなど言葉でやり取りできるので重宝した。LEDテールライトが付いているのも良かった。それから、長期間ずっとかぶり続けるので、かなり臭くなります(笑)。できれば内装が外せて洗えるものを選びましょう。

シューズ
日本一周では突然悪路や段差、バイクを押したり、階段の上り下りしたり、様々な場面があるのでビンディングシューズはおすすめしない。
ちなみに僕はKEEN(キーン)のスポーツサンダルを履いていた。シューズとサンダル、両方の利点を持っている。利点は涼しい、裸足でも履ける、水辺も歩ける、つま先が覆われているのでぶつけてもOK、しっかりしたソールなどがある。世界を旅するサイクリストの間で評価が高いサンダルなのだ。
妻ヒロコはスニーカー派。僕も2022年の日本縦断の時はスニーカーだったが、全く問題なかった。新しく買う場合、注意点はシューズのふちにくるぶしに当たらないこと、ソールが柔らかすぎないことの2点。もちろん足のサイズに合ったもの選ぶのは大前提です。
ちなみに妻は部屋やキャンプ場などでリラックスできるようにモンベル製のサンダルも携帯していました。

グローブ
オーストラリアのサイクルウエアブランド、CYCOLOGY(サイコロジー)のサイクリンググローブを使っていた。カラフルなデザインがふたり共お気に入り。個人差もあると思うが僕たちは5月~9月まで指切りグローブ。4月はロンググローブを使っていた。

アイウエア
2人とも調光レンズの付いたメガネを着用。紫外線の量によってレンズの色が変化する2WAYで、室内ではメガネ、屋外ではサングラスになるのでとても便利。最初は別にサングラスも持っていたのだが、途中から使わなくなった。

日用品ほか
貴重品
財布、現金、ATMカード、クレジットカード、保険証、免許証、自宅の鍵、自転車の鍵などがある。
スマホ類
スマートフォン(iphone)と充電用のモバイルバッテリー(10000Ah)を2つ携帯していた。旅先でリモートの仕事をしていたのでラップトップも持参。強い振動が当たると大変なのでハードケースに入れ、さらに防水バックの奥、洋服などクッション性があるものと同じバックに収納していた。さらにコンパクトに畳める自撮り棒、しっかり写せる大型の三脚も持参。
細かいルート選びはスマホのグーグルマップで十分。僕の場合は大まかなルートや全体像を把握しておきたかったので紙の地図、昭文社の『ライトマップル全日本道路地図』を持参。走った道をマーカーでマーキングしていた。キャンプ場ガイドブックも買っていたが、持っていくのを忘れた(笑)。
生活用品
旅は非日常だが、普通に生活するためのアイテムも必要不可欠。シャンプー・コンデショナー・ソープ・歯磨き粉・歯ブラシ・化粧水・ハンドクリーム・爪切り・リップクリーム・髭剃り・虫よけ・薬・大小タオル・テッシュペーパーなどだろうか。他に暑さ対策としてネッククーラー、日焼け止めもあった方がいい。雨傘もあると便利。


キャンプ用品
キャンプ用品を持っていると旅の範囲が広がり、より自由に旅が楽しめるようになる。
テント
ペグを打たなくても自立するドーム型がコンクリートの上にも張れるのでおすすめ。前室が広いタイプだと濡れたものを置けるので便利。またグラスファイバー製のポールは軽いが、強風で折れる可能性があるのでアルミ製がいい。荷物が多くなるのでサイズはソロなら2人用、カップルなら3人用がベスト。僕たちはラフ&ロードのラフツーリングテントを使用。
シュラフ
封筒型のシュラフはかさばる上に保温性が低いので、マミー型を選ぼう。中綿の量が多くなるほど温かく、サイズも大きくなる。ダウンと化繊があるが、ダウンの利点は軽量コンパクト&保温性の高さ。欠点は湿気に弱いこと。一方、化繊は気軽に洗濯ができるのが利点。僕たちは3シーズン用で中綿がダウン、ラフ&ロードの『ラフダウンシュラフ600FP』を使用。
マット
マットは大きく分けて、クッション材が入った『インフレーターマット』、空気を入れて使う『エアマット』、ジャバラに折り畳める『キャンプマット』の3種類がある。
エアマットは小さくなるが大量の空気を入れるのが大変、ジャバラ型のマットは広げてすぐ使えるが、畳んでも結構かさばるのが難点。そんな理由から僕はコンパクトに収納できて、寝心地がいいインフレーターマットを長く使っている。特に荷物をたくさん積めない自転車旅には最適。ただ、それぞれに好みがあるので、色々試して自分に合ったものを選ぼう。
自炊道具
さらに自炊道具があると自由度が広がり、食費の節約にもなる。まず調理コンロはカセットガスタイプがおすすめ。カセットガスならどこでも手に入るし価格も安い。そしてコッヘル(キャンプ用の鍋)またはメスティン。この2つがあればレトルト食品、インスタント麺など簡単な食事は作れるし、温かい飲み物を作れる。皿と箸やスプーンも忘れずに。
ほか
折りたたみ式のテーブルとイスがキャンプはさらに快適になる。僕たちは西日本一周の時に持っていったが、思ったよりもキャンプをしなかったので途中で送り返したけど(笑)。他にあると便利なのが、充電式のライト&ランプ。夜のテント内やトイレへ歩いて行くときに使用。



※次回は準備編3・eバイク周辺のパーツやバックなどの装備品についてです