台湾のベアリングメーカーが立ち上げ、イタリアにR&D部門を置く自転車パーツブランド「FSA」が、2019年のユーロバイク(ドイツで行われている国際自転車見本市)で正式に発表したeバイク用コンポーネントを、2020年9月上旬に自転車フレームメーカー向けに発売する。
FSA初めてのeバイクコンポーネントである「FSAシステムHM1.0」は、リヤハブ電動アシストモーター、250Whのバッテリーユニット、さらに250Whの拡張バッテリー、コントロールユニットで構成されている。コンパクトなデザインと全体で3.98kgの軽さで、eロード、eグラベル、eコミューターバイクにスマートに組み込むことができる。
トップチューブには内蔵のアシストリモコン、ボトムブラケットの上にはアクセスしやすい充電ポートがある。アシスト設定は「エコ」グリーンモードと「ブースト」レッドモードを含む5つで、最大250W、最大42Nmのトルクを発揮。また、システムがコンパクトなため、ロードバイクと同様の狭いQファクターを実現している。これにより、通常のペダルバイクに近い扱いを可能にし、小さい自転車フレームやあらゆる形状の自転車にフィットする。
モーターシステムは長持ちするように設計され、ハブも優れたベアリング寿命を実現しているだけでなく、高い防水性を備え、メンテナンスサイクルの長期化に貢献している。
iOSとAndroidの両方のデバイスで利用可能な専用のアプリも開発された。このアプリには、チャットボットとの対話機能を備えた診断センターや、世界中にあるFSAのサービスセンターと直接通信できる機能も搭載されている。
FSAシステムのハブを搭載するためのホイールとしては4種類が開発された。FSAのエリートライダー向けホイールブランド「ヴィジョン」のメトロン40SL ディスク、トライマックス30ディスク、チーム30ディスクと、FSAのAGXホイールセットだ。さらなるホイールセットも開発中で、eロードやeグラベル用ホイールを網羅する。