週末ハウスを拠点にeバイクを満喫する【eバイクで走りだそう! eバイクアソビの提案】

週末ハウス

街で乗るeバイクも楽しいが、山あいの道を走ることが楽しいeバイクもある。月曜日から金曜日までしっかり仕事をして、週末はeバイクで山あいを走ってリフレッシュ! そんな生活、やってみませんか? タフに使える趣味の道具としての魅力を持つモデル。

Model

平野志磨子さん

平野志磨子さん

ふだんはサイクルスポーツ誌にも登場していて、本業はMTBの大会運営などをやっている。その関係でeMTBにも乗るというeバイク乗りでもある。

別荘を借りてそこにeバイクを置く。そして週末は自然のなかを気ままに走る

街も山も軽快に走れるスポーツユーティリティーeバイクという位置づけのゼオルトS5は、タフに使える趣味の道具としての魅力にあふれたモデルである。

走破性が高いだけでなく乗りやすさも重視した車体設計や、ていねいな作りから受ける質感の高さもあるし、フェンダーやキャリアを装備することでの便利さも併せ持つ。

また、流行に左右されない個性的なデザインも、長く付き合う趣味のギアとしては合格だ。

さて、そんなゼオルトS5でどこに走りに行くかと考えると真っ先に「山」が浮かぶが、都会に住んでいると現地まで自走で行くのは大変だし、車載するにも大柄なゼオルトS5を運べるクルマは限られる……そこで提案したいのが「週末ハウス」を借りること。

週末ハウスとは、いわゆる別荘のことだが、ロードバイク乗りなどでは実践している人もいて、週末は借りた部屋をベースに周囲を走り回っている。それに遊びのための部屋であれば自転車(eバイク)や各種の道具の保管も容易だ。

ということでこのページでは、別荘として借りた(つもりの)部屋をベースに、ゼオルトS5での週末サイクリングライフを紹介しよう。

場所はサイクリングのメッカである山梨県道志村。ここは四方を山に囲まれ、国道から1本入れば静かでのどかな村道が伸び、少し足を延ばせば富士山の麓に行けると、ゼオルトS5らしいサイクリングがしほうだいの楽園であった。

週末ハウス
週末ハウス
いい場所に行くのではなくて「いい場所にいる」ので、出かけたらすぐに気持ちいい道が待っている
もくめ書店
部屋からすぐの場所にある小さなカフェ併設のもくめ書店さんでは、野外で読書ができるよう、本の貸し出しもしている。サイクリングと読書というすてきな組み合わせも体験できる
川
この川も部屋から走ってすぐのところにある。部屋からは下り坂なので帰りは上り返すことになるが、ゼオルトS5であれば問題ない

月々5万5000円から別荘持ちになれるRVパーク アネックス道志賃貸物件

RVパーク アネックス道志
こちらは12帖の洋室。家具は付いていて、部屋には独立したトイレ、浴場がある。ベッドなど片付けて模様替えすることも可能

取材に協力してもらったのは山梨県道志村にあるRVパークアネックス道志という車中泊施設。こちらは大手企業の保養所だった建物を使用しているので、客室を賃貸物件として貸し出している。家賃は水道や電気、ネット、管理費、駐車場1台分込みで5万5000円~。施設内の広き風呂やラウンジなども利用できる。eバイク乗りの週末ハウスにどうでしょう。

RVパーク アネックス道志の和室
こちらは10帖の和室。大きな押し入れがあるので使いやすい。部屋に浴場がないが、施設内の浴場を24時間使用できる
RVパーク アネックス道志のラウンジ
こちらは暖炉もあるラウンジ。自動販売機や電子レンジ、製氷機などもある。24時間入れるが談笑などは21時までとなっている
RVパークのエリア
ここはRVパークのエリア。たき火がOK(直火は不可)なので、たき火目的の利用もある。トイレ、お風呂もあってどちらもきれい

SUVなeバイクはどこにだって快適に行かせてくれる

部屋の近所を少し走ってきたらおなかも減ったので、いったん部屋に戻って小休止。

昼食をどうしようと考えていたら、建物を管理しているスタッフさんに近所においしいわらじカツのお店があることを教えてもらったので、そこに向かうことにした。

再びもくめ書店さん前を通過して、小さい橋を渡ると細い道沿いに地元の方の家が見えてくる。どれも歴史を感じる建物だったり、新しくても素朴でしゃれた作りだったりと、人の家すら「いい景色」なのだ。

週末ハウス
週末ハウス

そんなふうにまわりを見ていたらわらじカツのお店「きく屋」さんに到着。こちらも古民家を改装した作りでいい雰囲気。何でもご主人がDIYで仕上げたそうだ。

かんじんのわらじカツだけど、揚げ物特有のお腹に重い感じはなく、パクパク食べられたのは驚き。実は「食べきれないかな」という不安から、カツを1枚載せで注文しようか迷ったが、2枚載せにしたのは正解だった。これはおいしかった。

わらじカツ
わらじカツ
きく屋さんのわらじカツ。揚げ物なので食べ応えがありそうだが、カツ自体が食べやすくおいしいので2枚で頼むのが正解。地元の方がお昼に来ていたお店というところからもおいしいことがわかる

お腹も満たされたので少し遠くへ行ってみることにした。

目的地は山中湖から御殿場に抜ける三国峠にある「パノラマ台」という場所。富士山のビューポイントとしては有名なところだ。道志村からは約20kmで途中はアップダウンもあるし、三国峠を少々上るのでヒルクライム要素もある。

とはいえ乗っているのはゼオルトS5、剛性感のあるフレームにワイドなタイヤは村道や国道の路面の荒れたところを走って安定感があるし、27.5インチ径は小回りも利くので余計に扱いやすい。

そしてかんじんのアシストだけど、ゼオルトS5には「エコ」「オート」「ハイ」の3モードからアシストレベルが選べるけど、基本は「オート」に固定がオススメ。エコはバッテリー残量がないとき、ハイはヒルクライムなどで使うといった感じ、モードは選べるがどれにするか悩むことはない。

途中の道路は上り区間が多いけど、パナソニックのGXドライブユニットは最大トルクがeMTB並みの90Nmあり、しかもペダル踏みこみに対して自然にトルクが立ち上がるので、坂道であっても「スイスイ」という表現がぴったりのフィーリングで上ってくれる。

週末ハウス
国道から1本入るとこんな道。のどかだけど山あいの道なのでややアップダウンがある。ペダルバイクでは疲れるかもしれない
苔が生える急坂
途中、脇道に入ってみた。日の当たらない道でコケが生えていて滑りやすい急坂だったがアシストがあるので制御もよくスリップせず安定して力強く上れた

それに道路やまわりのクルマの状況によっては、eバイク側がササッと加速したほうがいいシーンもあるけど、アシストがあれば速度を乗せるのが容易なので、他の交通との連携が取りやすかった。

こうした面は道路を走るうえでは危機回避になることなので、ゼオルトS5はその点でも頼りになるeバイクだった。

そして三国峠へ到着。ここはクルマの通りも多いので路肩を走るのだが、峠の左カーブは道の構造上、走行ラインになる左端勾配がキツくなりつつ、向き替えも急になるため、ペダルバイクでは足が止まりフラつきやすい箇所である。

でも、そんなところこそeバイク。まあ、さすがに楽々とはいかないが、それでもサドルに座ったままの乗車姿勢で越えられるので、キツそうな区間が来ても慌てたり緊張する必要はないのだ。

道志みち
週末ハウスの近くを通る道志道はオリンピックのときに自転車競技のコースになったところ。ふだんからサイクリストも多く走っている
山中湖畔
山中湖湖畔でひと休み。都内からだと目的地クラスの場所だけど、週末は近所になったので、ここはすぐこられる場所になった

心地いい疲労感を感じながら上っていくとパノラマ台に到着。雲が多かったので富士山の姿は隠れていたけど、ゼオルトS5のサポートを受けつつ、上ってきた高さから見る風景が見られただけで満足。

しばらくぼ~と景色を眺めたあと「さて」と立ち上がって帰路につく。帰りも約20kmほどあるがゼオルトS5であれば厳しいところはない。そんな気楽さから夕飯のこと、道路沿いに出ていた桃の直売所で「桃を買っていこう」など考えつつ、週末ハウスへの道を戻った。

夕暮れになって到着、疲れもそれに感じているが、明日もまたゼオルトS5で走れることを考えると……楽しさのほうが勝るのだった。

Panasonic XEALT S5(パナソニック・ゼオルトS5)

ゼオルトS5

SUVeバイクという位置づけのゼオルトS5。MTBのようでクロスバイクのようで、という独特のスタイルに、パナソニック製のGXドライブユニットを搭載。最大トルクは90Nmと強力ながら、ユニット重量は2.95kgと軽量。タイヤは安定性と小回りが利く27.5インチ。そしてエアボリュームのあるワイドなタイヤを採用。

spec
価格●36万8000円
サイズ●390mm/440mm
カラー●メタリックダークグレー/レーザーブルー
フレーム●フォーミングアルミ
ハンドル●アルミフラットバー(575mm)
ドライブユニット●パナソニックGXドライブユニット
バッテリー●パナソニック 36V-13.0Ah(定格468Wh)
ブレーキ●前後油圧ディスクブレーキ(シマノ)
リヤディレーラー●シマノ製9速

GXドライブユニット
海外仕様を日本向けにリセッティングしたGXドライブユニット。小型で強力。形状もスマートなのでユニットが目立ちすぎない
ハンドルまわり
未舗装路で操作しやすいフラットバーを採用する。ディスプレイはカラー液晶で給電USBポート付き、Bluetoothも搭載
タイヤ
タイヤサイズは27.5×2.0。ワイドなぶんタイヤに入る空気が多いのでクッション性もある
リヤタイヤまわり
前後フェンダーは標準装備。キャリアも同様。素材は共にアルミ。オプションでパニアバッグも用意
ダウンチューブ
リチウムイオンバッテリーはフレーム内蔵。バッテリーはパナソニック製。バッテリーは信頼性第一なのでこれは大きなポイント。定格容量は468Whだ

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