【eバイクカタログ2024】VELcletta(ベルクレッタ)

世界規模で成長するeバイク業界では性能やトレンドが年々進化している。そんなeバイクの今が分かるeバイクカタログ。ここでは、ベルクレッタのシン・ベルクレッタモデルを紹介しよう。

ツーリング車の革新を進める横浜のサイクルショップ

BRAND INFORMATION

横浜市鶴見区に店を構える「自転車工房ベルクレッタ」(野村 亘代表)は、根強い人気を誇るツーリング車(ランドナー)を主に扱っている。このランドナーはフェンダーやキャリヤが装着されているため、水や泥のハネが気にならず荷物の積載もできるけれど、公共交通機関で自転車を運ぶ際に必要となる“輪行” の作業には時間が掛かっていた。そこで同店では従来からの“フォーク抜き輪行”をアレンジし、外した前輪側を特許を取得したコネクターで後輪側に固定することでフレームの養生やベルトでの固定が不要になり、作業時間を5分へと短縮することに成功。この車種をeバイク化したニューモデルも登場した。

ベルクレッタの店内
店内にはツーリスト憧れのハンドメイドメーカー、東叡社のランドナーがずらりと並ぶ
ベルクレッタロゴ
開業5周年を迎えた2024年、「VELcletta」の文字に続いてマークの商標登録も完了

シン・ベルクレッタモデル
輪行作業が簡単なベルクレッタモデルをeバイクに

2022年に発売した「ベルクレッタモデル」は、車輪径やラグ(チューブ同士をつなぐ小物)の有無などによって様々なバリエーションを生み出しているが、そこに新たに加わったのが、この車種をeバイク化した「シン・ベルクレッタモデル」だ。年齢を問わず愛好者の多いランドナーゆえに、体力や脚力の低下で長い距離や峠の上りがきつくなって離れてしまう人が多い現状を憂いた野村さんは、生涯にわたって楽しんでもらおうとこのモデルを発案した。

同店が独自にチューニングしたアシスト比率はランドナーのしなやかな走りを生かしたもので、1回の充電で100km程度のロングライドや総上昇量1000m程度のヒルクライムを実現。自転車やヘルメット等の安全試験、自動車の排ガスの試験等を行っている日本車両検査協会(VIA)において、道路交通法施行規則の基準(①搭乗者がペダルをこがないと走行しない構造であること、②アシスト比率は人の力:電動力が最大で1:2であること、③アシストは時速24kmまでで、それを超えるとアシスト機能を停止することなど)に適合することが自主検査で確認されている(全てオーダーということで、型式認定の取得はできない)。車重も約15kgに抑えられていて、前述した特許技術によって輪行作業も短時間で済むことから、eバイクであっても公共交通機関を積極的に活用して行動範囲を広げることができる。さらに年月を経た後に最新のドライブユニットに交換し、乗り続けることができる点も見逃せない。

シン・ベルクレッタモデル

シン・ベルクレッタモデル
価格:80万円〜(オーダー仕様による)

[サイズ]450 〜620mm(10mm単位)
[カラー]オーダー
[フレーム]クロモリ
[フォーク]クロモリ
[ドライブユニット]CYCモーター・フォトン(日本仕様)
[コンポーネント]オーダーで任意に選定
[タイヤ]オーダーで任意に選定
[重量]15kg程度(オーダー仕様による)
[航続距離]〜100km

ドライブユニット
装着されるCYCモーターのドライブユニットはコンパクトで、ランドナーの端正な姿形を傷つけることはない
バッテリー
バッテリー容量は252Whと必要最小限ながら、自身の脚力も生かしたいツーリストにはちょうどいい
フロントディレーラー
フロントディレーラーをチェーンガイドとして装着している
フェンダーとフロントキャリヤ
ランドナーを象徴するフェンダーやフロントキャリヤはeバイクでも欠かせない

回答者の95%が興味アリ

「シン・ベルクレッタモデル」のお披露目の場となった「2024ハンドメイドバシクル展」(期日:2024年1月20日〜 21日、場所:科学技術館催物場)の会場で、ベルクレッタは独自のアンケートを実施。好きな自転車の車種、同店やeバイクに関する認知度や興味度合いに加え、「シン・ベルクレッタモデル」に関する興味度合いも尋ねた。その結果は下グラフのとおりで、回答者の95%が興味を持っており、年代別に見ると50代や60代を中心に、幅広い年代が興味を持っていることが示された。

ベルクレッタのアンケート回答

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