ノスリスのカーゴ仕様に初試乗 モーターキャンプエキスポ2022に集まったeバイクたち

クルマとアウトドアのより自由な楽しみ方を提案するイベント『MOTOR CAMP EXPO2022』が7月2日(土)〜3日(日)、大阪万博記念公園お祭り広場にて開催された。会場にはスポーツサイクル試乗体験コースも設けられ、最新eバイクなどの展示試乗が行われた。

モーターキャンプエキスポ2022

noslisuの全3モデルが来春正式発売

注目は新製品の前3輪カーゴeバイクを、今回一般向けに初披露したnoslisu(ノスリス)。モーターバイクのカワサキ(川崎重工)が、「もっと気軽に・便利に・快適に」をテーマに社内ベンチャーから興した、新しいモビリティプロジェクトだ。

ノスリス
ノスリス
ノスリス

新登場の「noslisu カーゴ仕様」はフロントに大容量積載スペースを用意しながら、普通自転車として走行できるサイズに収め、自転車通行可能な歩道を走ることが可能だ。荷台部分は自由にアレンジしやすい設計で、配送業務や工場内での荷物運搬、子供乗せ、アウトドアなど、幅広い活用を想定する。

ノスリスカーゴ仕様

ノスリスの特徴は、前2輪操舵機構がもたらす高い安定性だ。最先端モーターサイクルの技術者が手掛けた独自のリーニング機構は、前二輪による安定性と小回りの利く走行性を両立。左右両輪が自在に傾いて路面に追従し、左右の段差や道路の傾きも吸収するため、従来の自転車より転倒リスクを大幅に軽減する。リーニングはロックでき、乗車・空車にかかわらず停車時の自立が可能だ。

ノスリスの前輪

カーゴ仕様のほかに、昨年クラウドファンディングで限定各50台が即日完売した、「電動アシスト自転車仕様」と「フル電動仕様」がラインナップ(フル電動仕様はミニカー扱いのため、運転の際はナンバー登録や普通自動車免許が必要)。3モデルとも2023年春に正式発売される予定だ。

試乗コースでeバイクタイプ2モデルの実車を試すことができた。新型のカーゴ仕様は、前輪がハンドルよりかなり前方にあるため、フロントが長い乗車感覚に若干の慣れが必要だが、慣れれば急な切り返しもでき、走りやすかった。カーゴでない電動アシスト自転車仕様は、ほぼ通常の自転車と変わらない運転感覚で、かつ安定感がとても高い不思議な乗り味。開発では何度も試作を重ね、テストライダーの感覚をフィードバックして自然な乗り味を作り上げたという。ユニークな外観と相まって、都市型モビリティの新しい選択肢になりそうだ。

ノスリスに乗る米山さん

幅広いジャンルのeバイクが集合

モーターキャンプエキスポ2022では、大小メーカーがさまざまなカスタムを施したキャンピングカーを展示。キャンプ関連グッズの現地販売も行われた。自転車ブランドのブースは試乗コースのそばにずらりと並び、このエリアだけはさながら自転車ショー。最新eバイクを中心にクルマやアウトドアと親和性の高いモデルが展示された。

モーターキャンプエキスポ2022

BLULANS

ブルランスはeバイクに焦点を当てた、2018年創設の新興ブランド。中国の富裕層に向けて作られたという製品は、デザインやパーツ、塗装など高クオリティに仕上げられている。ミニベロタイプの「X2」は車載を想定してハンドル部とペダルが折りたたみ可能。アルミフレームは溶接面がスムーズに仕上げられスタイリッシュ。カーボンフレームのロードタイプ「S8」やMTBタイプ「S6」もラインナップ。

X2
X2
X2のペダル
X2のヘッドチューブ

cannondale

キャノンデールのイチオシは「Topstone Neo 5(トップストーンネオ5)」。アルミフレームの本格グラベルモデルは走るフィールドを選ばず、ボッシュユニットと500Whの大容量バッテリーで、冒険ライドを強力にアシストする。eバイクの活用で女性やベテランライダーなど体力にやや自信の無いサイクリストでも、ハードなコースのライドに挑戦しやすくなるメリットがある。

トップストーンネオ5
トップストーンネオ5のユニット

fantic

イタリアブランド・ファンティックの2022モデル、フルサスMTBタイプの「XTF1.5」。前年までのマレット(前29、後27.5インチホイール)から、前後29インチにも対応してジオメトリーを変更。パワーユニットは欧州eMTBで高いシェアを誇るブローズ製で、カラーディスプレイを搭載する。

XTF1.5
XTF1.5のリヤサス
XTF1.5のユニット
XTF1.5のディスプレイ

FUJI

フジの「MOTIVATOR(モチベーター)」は既存モデルだが、ダウンチューブ一体型のバッテリーとブラックカラーに統一されたシンプルなデザインは今も十分に魅力的。パワーユニットはバーファン製リヤハブユニット。油圧ディスクブレーキ、シマノ・ソラ9段変速を装備するスポーツ仕様だ。

モチベーター
モチベーター

Musashi Velo

ムサシは兵庫県に本社を置き、人感センサーライトや園芸用品を製造販売する会社。新規事業としてリリースしたeバイク「Musashi Velo CS01(ムサシベロCS01)」は街乗り向けエントリータイプで、シングルスピードという割り切ったシンプルな構成。ミニマルなデザインに大容量内蔵バッテリーを装備するシティコミューターだ。

CS01
CS01のギヤ
CS01のバッテリー

WIMO

ウィーモの「COOZY(クージー)」はバッテリーボックスと一体的なフレームデザインが特徴的。新モデルはバーファン製の新型フロント駆動パワーユニットを搭載。小型化とパワーアップを同時に実現し、1.25kgの小型バッテリーながら、エコモードで100kmのアシスト走行を実現する。

クージー
クージーのバッテリー

YPJ

ヤマハYPJは、新登場のグラベルモデル「WABASH RT(ワバッシュRT)」が注目を集めた。500Whクラスの大容量インチューブバッテリーと、軽量・高ケイデンス対応の新型ユニットを採用。サスペンション機構付きドロッパーポストも装備。オートマチックアシストモードで96km、プラスエコモードで200kmものアシスト走行ができ、幅広い走破性と軽快なロングライドを実現する。

ワバッシュRT
ワバッシュRTのユニット
ワバッシュRTのドロッパーシートポスト

Camily

キャミリーはOGK技研が作るサイクルトレーラー。その名は「CARRY」と「FAMILY」からの造語で、子乗せ電動アシスト自転車で保育園用布団を運びたいというニーズから開発が始まったという。自転車にはワンタッチで着脱でき、通園や買い物から、アウトドアまで幅広く活躍する。簡単に折りたため、車輪も外してコンパクトに収納可能。子供用布団も入るコンテナバッグや、お買い物に便利なトートバッグも用意する。

キャミリー
キャミリー
キャミリー
キャミリー

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