10月12日(金)~14日(日)。東京五輪の自転車競技会場にもなる富士スピードウェイにて、自動車レースFIA 世界耐久選手権(WEC)富士6時間耐久レースが開催された。
このイベントは「36HOURS OF FUJI」というアウトドアフェスティバルも同時開催。その中で土曜・日曜のみeバイク9ブランドを乗り比べできる”eバイクパーク”という試乗イベントも開催された。自動車レース観戦と最新eバイクの試乗という異色のコラボが実現したのだ。
富士スピードウェイを1日楽しみつくせ!
自転車イベントが開催されることで、自転車乗りにもお馴染みの富士スピードウェイ。東京五輪の自転車競技では多くの種目が富士スピードウェイおよびその周辺で開催される。
だが、サーキットである以上その本業は自動車レースだ。この日は、世界耐久選手権の第4戦富士6時間耐久レースが開催されていた。最高時速300kmオーバーのレーシングカーが、爆音を響かせながらサーキットで火花を散らした。自転車イベントにはない盛り上がりだ。
とはいえ、レースは6時間もある。家族連れでも1日楽しめるようにと、主催者は様々なイベントをサーキット内で同時開催しているのだ。家族連れなら、お父さんがレース観戦に熱を上げている間に家族は会場内の別のところで遊んじゃおう! というわけ。自転車界でも聞いたことあるような話ですね……。
その一つとして、今年はeバイクの試乗会が開催された。ヤマハ、メリダ、ミヤタ、コラテック、ターン、シマノ、セラフ、ベネリ、ベスビー、チノーバの10ブランドが出展。
試乗コースはけして長くなかったが、平坦な周回路と坂道を体験できる2つのコースを用意。試乗した参加者たちは一様に、eバイクの性能を確かめるべく、操作ボタンでモードを確認しながら走っていた。
やはりモータースポーツの聖地ということもあってか、ヤマハの人気が高かったように思うが、子供や女性は小径車タイプのeバイクに乗ったり、男性もMTBタイプを選ぶ人やクロスバイクタイプを選ぶ人など、それぞれ好みに合わせて楽しんでいた。
なかには「普段からスポーツバイクにも乗っていて、今日はレース観戦なんです」。という人もいた。
会場ではいちばんの知名度を誇ったヤマハ
シマノ&セラフブース
スポーツバイクでお馴染みの2社からもeバイクが出展された
子どもや女性から人気だった小径車のeバイク
参加者は思う存分eバイクを試乗できたぞ!
坂道を利用して設けられた全長約1kmの坂道試乗コース。こちらで実際にeバイクの試乗を満喫した参加者たちの声を聞いた。
こちらで最も多かったのが、「モータースポーツが大好きで、そしてスポーツバイクにも普段からよく乗っているんです」というタイプのユーザー。「eバイクが最近どんどん出てきているということで、興味を持っていました。でも正直平坦の短いコースを走っても、最初の加速くらいしか実感できなかったです。しかしこの坂道をしっかり走れるコースで走ってみると、eバイクめちゃくちゃ楽しいですね!」と、誰もが笑顔で即答。
特に印象的だったのが普段からロードもMTBにも乗り込んでいる埼玉県在住の男性。「ヤマハのYPJ-XCに試乗しましたが、eMTBは加速感や取り回しがMTBともまた違いますね。でもこんなに楽にMTBに乗れるなら、これはeバイクが一台増えてしまうかも(笑)」と、思う存分試乗を楽しんでいた。
また、家族連れやパートナーとの試乗参加も多く、”女性でも一緒になってスポーツサイクルを楽しめる”という、eバイクの理想的な使い方を実感している人も。
eバイクの楽しさを理解するには、チョイ乗りではなくロングコースを思う存分走るのがもっとも”近道”でもある。eバイクを体感したい人は、次回のWECをチェックしてみてほしい。