トレックのeロードバイク「ドマーネ+AL5」に乗ってみた

トレックのeロードバイク「ドマーネ+AL5」に乗ってみた

世界屈指の人気を誇るアメリカのスポーツ自転車ブランド、トレック(TREK)。そのトレックから登場したeロードバイクの「ドマーネ+AL5(Domane+ AL 5)」の詳細を紹介するとともに、試乗してみたレビューをお届けしよう。

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ドマーネ+AL5の特徴

TREK Domane+ AL 5
TREK Domane+ AL 5  価格:54万9890円(税込) カラー:2カラー展開 サイズ:49、52、54、56、58、61 ペダルなし実測重量:14.24kg ※写真のペダルは編集部で所有しているものを装着しています
ドマーネ+AL5のフレーム
バッテリーはフレーム内部にスマートに内蔵されており、一見してこれがeバイクだとは分からないほど。容量は250Whで、1回の充電で最大90km走行が可能だ。また、レンジエクステンダーという拡張バッテリーを装備することで、最大約177kmの走行が可能となる。なお、フレームはアルミ製だ
Domane+AL5の給電口
給電口はダウンチューブと呼ばれる部分の下側に設けられている
Domane+AL5のドライブユニット
ドライブユニットは後輪の軸に組み込まれている。なお、ブレーキは油圧式ディスクブレーキだ
Domane+AL5のカーボンフォーク
フォークと呼ばれる前輪を支える部分はカーボン製だ
Domane+AL5の電源ボタン
電源ボタンはトップチューブと呼ばれる部分の上部に設けられる。バッテリー残量とアシストモードがシンプルに表示される。アシストモードは3段階だ
Domane+AL5の手元スイッチ
ハンドルバーにアシストモードを切り替えるボタンが配置される。これは右側だが、反対側にも同じボタンが配置されている。右側はアシストモードアップ、左側はアシストモードダウンの操作ができる
Domane+AL5のコンポーネント
コンポーネントと呼ばれる、変速やブレーキなどに関わる部品群はシマノの105が搭載される。後ろギヤが11段、前ギヤが2段の仕様だ
Domane+AL5のタイヤ
タイヤは32mm幅とロードバイクとしてはやや太めのものが初期装備される。また、最大38mm幅までのタイヤを装着可能だ
Domane+AL5の配線
後輪は5mmの六角レンチ1本で着脱が可能となっている。配線もシンプルで引き抜きやすい

ドマーネ+AL5試乗〜乗り心地良く、安定感があり、乗りやすいeロードバイクだ

Domane+AL5を試乗
編集部員が試乗してみた

まず乗り心地がとても良い。路面からの細かい振動や突き上げをよく吸収してくれる。そのため、長い距離を乗っていても疲れる感じがしない。かといって走りが重いのかというと決してそうではなく、タイヤが滑らかに、軽やかに転がっていってくれる。

また、ハンドリングが素直で癖がなくふらつきも少ないため、非常に操縦しやすいと感じる。ロードバイクに不慣れな人でも安心して乗れる印象だ。

この乗り心地の良さと安定感から、「乗りやすい・扱いやすいeロードバイクだな」という評価ができる。

肝心のアシストについてだが、ズバン!と強力に働くタイプではない。だが、アシスト感が非常に自然で滑らかだと感じた。ペダルを踏む力に応じてグググッと違和感なくアシスト力が働いていく感覚がある。これも安定感に大きく寄与しているだろう。

だがアシスト力が弱いというわけでは決してなく、走り出しと上り坂でしっかりとアシストが働いてくれていた。

モーター音は非常に静かだと感じた。周囲の交通量にもよると思うが、アシストが働いていてもモーター音が全然分からないくらいだった。

もう一つ非常に良いなと思ったのは、後輪の着脱が簡単に行えることだ。後輪にドライブユニットが組み込まれているタイプのeバイクは、配線が複雑でナットでがっちりと固定されているものが多く、取り外しが難しい場合がある。ロードバイクのように長距離を走ることが多いスポーツ自転車の場合、パンク修理ができることが重要となるが、そのときに後輪を外しにくいのはかなりネックとなるのだ。その点、この自転車は六角レンチ1本で簡単に後輪が取り外しができ、パンクへの対処がしやすい。これは大きなポイントだろう。

総合的にみてトータルバランスが高い、良くできたeロードバイクだと言えるだろう。そして価格も54万円台と、この手のハイスペックeロードバイクの中ではかなりコストパフォーマンスが高い方と言える。高性能eロードバイクの購入を検討している人にとっては、まず最初に選択肢に入れるべきおすすめの一台だろう。

特に問題というわけではないが、ドライブユニットが後輪に組み込まれたタイプなので、将来的にホイールをよりハイスペックなものに交換する、ということができないのが気になるところだ。まあ、このままでも十分すぎるほど走りが良いので、それはうがった見方か。

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