- 1. 動画で見たい人はこちら
- 2. 自転車用スマホホルダーとは
- 3. 今回試すアイテム
- 4. 評価方法
- 5. amazon売れ筋ランキング1位 Tiakia スマホホルダー
- 6. amazon売れ筋ランキング2位 Ichiha 1秒ロックアップスマホホルダー
- 7. amazon売れ筋ランキング3位 Lomical 片手操作自転車用スマホホルダー
- 8. amazon売れ筋ランキング4位 Tiakia スマホホルダー PB05-AD
- 9. amazon売れ筋ランキング5位 Dodolive 360°回転自転車スマホホルダー
- 10. 大体的にプロモーションしていたアイテム① Bone Bike Tie 2
- 11. 大体的にプロモーションしていたアイテム② Bone Bike Tie Pro Pack
- 12. amazonで手に入る自転車専用ブランド品① LEZYNE SMART VISE MOUNT
- 13. amazonで手に入る自転車専用ブランド品② REC MOUNT+ スマートフォンケース&ステムマウント
- 14. 安すぎて逆に気になるもの VJK Bike Holder
- 15. まとめ
我々の生活になくてはならないiPhone、スマートフォン。自転車での移動時でもナビ代わりに活用している人も多いと思う。自転車専用のナビも出ているが、数万円するものがほとんどだ。それなら、スマホのアプリで手軽にナビを使いたいと思うもの。
iPhone、スマートフォンをナビとして使うときに必須なのが、バイクに安定して取り付けることができるスマホホルダーだ。今回はAmazonの売れ筋アイテム、注目アイテムを10個実際に購入し、全部試してみた。
動画で見たい人はこちら
自転車用スマホホルダーとは
自転車のハンドルバーやステムと呼ばれるハンドルを支える部分等に取り付けるスマートフォン専用のホルダーのことで、例えばgoogle mapでナビをしながら走行ができるなど、あると非常に便利なアイテムだ。自転車でのフードデリバリーサービスの仕事をする人にとっては、もはや必須アイテムとなっている模様。
そして、何より重要なのは大事なスマホを安定してホールドしてくれることだ。走行中の振動で、スマホが飛んで行ってしまったなんていうのは勘弁してほしい。
今回試すアイテム
amazon売れ筋ランキング1位〜5位のもの
まず、amazonで「自転車 スマホホルダー 売れ筋」と検索して出てくるランキングで、1位〜5位になっているものを選んだ。正直類似品ばかりなので、上位5位に絞ることで、何か傾向がつかめると思われる。なお、2022年2月現在のランキングのため、皆さんがこの記事を読んでいる時点で検索するとアイテムは変化しているかもしれないが、ランクインアイテムの傾向としては同じと考えていいと思う。
ランキング上位には載っていないが大々的にPRしている特徴的なアイテムを2つ
次に、「自転車 スマホホルダー」とamazonで検索するとページ上部に大きく広告が出てきたブランドのものを2つ。結構ページが作り込んであり、それだけお金をかけてPRしているので、信頼のできるメーカーなのでは? と思って選んだ次第。
自転車専用ブランドを2つ
そして、amazonで手に入る、スポーツ自転車向けの専用ブランドが出しているアイテムを2つ選んだ。他のアイテムは全ておそらく中国のメーカーがアマゾンで直販しているものなので、それと一線を画すものとして選んでみた。
安すぎて逆に気になるものを1つ
これってほんとに使って大丈夫?と思われるような安っぽいアイテムを1つあえて入れてみた。
評価方法
まず、ハンドルバーまたはステムへの取り付けのしやすさとスマホの着脱のしやすさを総合した「使いやすさ」を5点満点評価する。
そして、実際にスマホを装着して自転車で走行してみたときの安定感、つまり「走行時安定感」を5点満点評価する。
これら2つの評価をそれぞれのアイテムに行っていく。
※テストに使用したスマートフォン:motorola edge 20 fusion(VJK Bike HolderのみHUAWEI P10 liteでテスト)
amazon売れ筋ランキング1位 Tiakia スマホホルダー
使いやすさ:5点
走行時安定感:5点
4つのプラスチック製アームをダイヤルを回して締め付け、スマホを固定するタイプのホルダー。本体がしっかりした作りで、4本のアームはプラスチック製ながら割とがっちりしている。ハンドルバーへの取り付けもしやすい。
固定力の調整ができ、取り付けと取り外しも非常にやりやすい。根本部分を調整すると角度や向きを自由に変えることもできる。使いやすさは満点だ。
走行してみると、安定感は抜群。段差や細かい振動によってスマホが落ちてしまう気配はない。走行時安定感も文句なし。
価格が安く、性能も良いという良品だ。売れ筋第1位になっている理由もうなづける。
amazon売れ筋ランキング2位 Ichiha 1秒ロックアップスマホホルダー
使いやすさ:4点
走行時安定感:5点
価格がやや高めだが、そのぶん箱と本体に高級感がある。中央のボタンにスマホを押し当てるとカチッと一瞬でスマホがアームで固定される。スマホを取り外すときは、サイドにある2本のバーを中央へ押し込むだけ。向きと角度は自由に変えられる。
一見使いやすそうだが、突起しているスマホのレンズ部分が当たるためか、中央のボタンをスマホで押しにくく、装着にややコツがいる。また、アームがスマホを固定する力を調整できないタイプなので、走行時飛んでしまわないか、という不安が残る。
そのあたりを考慮して、「使いやすさ」は4点といったところ。
固定力に不安があったが、走行してみたところ、意外とその点の心配はなかった。スマホが飛んでしまう気配はないし、ベースが全体的に金属でできているためか、振動に強い印象があった。ということで、走行時安定感も満点をつけた。
やや癖があるが、総合すると良品と言えそう。
amazon売れ筋ランキング3位 Lomical 片手操作自転車用スマホホルダー
使いやすさ:2点
走行時安定感:3点
片手だけで付け外しができるのがウリというアイテム。ハンドルバーへの取り付けはクイックリリースという機構で行う。スマホは上部のアームに押し当てると全体のアームが一緒に動き、スマホをはめられる仕組み。本体裏側にロック機構が付いている。取り外すときも上部へスマホを押し当てると全体のアームが開いて取り外せる。これによって片手だけで付け外しが可能というわけ。なお、角度と向きは自由に変えられる。
機構自体は面白いのだが、肝心の向きと角度を変えられる根本部分がしっかり締めても付け外し時に動いてしまい、かなり使いづらい。
走行時の安定性だが、スマホを固定するアーム部分は、固定力を調整できないタイプながら安定感はあった。スマホが飛んでいく心配はなさそうだ。しかし、やはり先に説明した根本部分が振動で微妙にずれていくので、その点での安定感はない。
安い割に作りに高級感があるものの、やや残念なアイテムだった。
amazon売れ筋ランキング4位 Tiakia スマホホルダー PB05-AD
使いやすさ:5点
走行時安定感:5点
売れ筋ランキング1位になっていたアイテムと同じブランドのもの。左右から挟み込んで固定するタイプで、角度と向きは自由に変えられる。ダイヤルを回してスマホの幅に合わせてホルダーの幅を調整し、レバーを起こしてロックする仕組み。
スマホがピタッと絶妙に収まるよう設計されており、装着しただけで安心感が伝わってくる。一度幅を設定してしまえば、スマホの着脱はかなり容易だ。使いやすさは文句なしの満点。
そして走行時の安定感もすばらしい。スマホを装着するときの安心感がそのまま走行時の安心感につながっている。路面からの振動でも微動だにせず、段差で衝撃が加わっても動く気配なし。売れ筋ランキング1位の製品よりさらに使いやすく安定感があり、しかも価格も安いという、かなりの良品だ。
amazon売れ筋ランキング5位 Dodolive 360°回転自転車スマホホルダー
使いやすさ:4点
走行時安定感:2点
全体的にプラスチック感がある。価格もこのカテゴリー中最安。中央のボタンを押すと四隅のホルダーが中央に押し込まれ、スマホを固定する仕組み。スマホを取り出すときは左右のレバーを中心へ押し込む。画面の向きの角度だけ数段階でカチカチと変えられる。
売れ筋2位のアイテムと似た方式だが、それよりもスマホは着脱しやすかった。しかし、やはり中央のボタンにスマホを押しつける方式はややコツがいるので、抜群に使いやすいとまではいかない。
四隅のアームは薄めのプラスチックだからか、かなりぐにゃぐにゃ感があり、走る前から不安定そうな印象を受ける。
実際に走ってみると、やはりアームがぐにゃぐにゃと振動で動いてしまうので、スマホも揺れてしまう。大きな段差などで衝撃が加わったとき、スマホが外れてしまいそうな雰囲気がある。安いが、その分イマイチなアイテムだった。
大体的にプロモーションしていたアイテム① Bone Bike Tie 2
使いやすさ:5点
走行時安定感:5点
ここまで試してきたアイテムと決定的に違うのは、全体がシリコン製ということ。ハンドルバーへの固定もシリコンバンドで行い、スマホは四隅を細いバンドでとめるシンプルな作りだ。付け外しはシンプルな構造なだけに行いやすい。
気になる走行時の安定感だが、これが抜群に良いのだ。全体がシリコン製なので心もとない感じがするのだが、実際走ってみるとこのシリコンが持っている柔軟性がうまく振動や衝撃を吸収してくれる。微妙にスマホは揺れるのだが、うまく振動・衝撃をいなすことによる揺れだと感じられ、安心感がある。スマホが外れそうな気配もまったくない。
やや値段は高めだが、性能は抜群に良かった。どんな自転車にも合うだろう。
大体的にプロモーションしていたアイテム② Bone Bike Tie Pro Pack
使いやすさ:3
走行時安定感:2
続いて、先ほどテストしたアイテムの上位モデルと呼べるものだ。基本的には同じ構造だが、モバイルバッテリーも取り付けることができ、スマホに給電しながら使える点で他にはないオリジナリティがある。
しかし、自転車への固定方法が先のアイテムとは違っていて、ステムと呼ばれるハンドルバーを支える部分にバンドでとめるタイプだ。これが意外と“曲者”。ちょっと専門的な話となるが、このステムが10cmくらいはないと安定して取り付けるのが難しそうで、かつフォークコラムと呼ばれる部分がステム上部に余っている人の場合は干渉してしまい取り付けは不可だろう。ということで、取り付け可能な自転車がここである程度限られてくる。
モバイルバッテリーは真ん中に設けられたポケットに入れる仕組み。単純にスマホとモバイルバッテリーの着脱のしやすさはいいのだが、この取り付ける車種が限られる点で使いやすさは良いとは言えない。
走行時の安定感は、先ほどのアイテムが良かったのとは対象的に非常に良くない。モバイルバッテリーとスマホが振動でカタカタと当たり続け、さらに余計な振動が生まれてしまう。かなりスマホにダメージがあるのではないかと思われる。
また、ステムに取り付けるタイプのため、スマホの位置が目線の真下に来るのでかなり画面をみづらい。その点でも使いにくい。
ということで、上位機種ながらこちらは良くなかった。しっかりとスマホを耐衝撃ケースに入れたうえで使用するのなら、例えばフードデリバリーサービスで1日走り回るような人には重宝するアイテムかもしれない。
amazonで手に入る自転車専用ブランド品① LEZYNE SMART VISE MOUNT
使いやすさ:3
走行時安定感:2
LEZYNE(レザイン)はスポーツ自転車向けの本格的な用品を作っている自転車専門ブランドだ。それだけに価格も高い。ホルダー全体がアルミ製で、ハンドルバーにはシリコンバンドでとめる方式。
スマホは2つの分厚いアルミ製のアームでネジを回して挟み込んでいくシンプルすぎる方式。正直こんなので大丈夫なの!?と思える。スマホは向きだけ回して変えることができる。そしてハンドルバーに取り付けるバンド部分は締め付け調整がかなりやりづらく、しかもハンドルバーの径にもよるかもしれないが、どうやってもゆるゆると動いてしまう。
着脱はシンプル(すぎて不安でもあるが)でいいのだが、このハンドルバーへの取り付けのしにくさが気になる。
走行時の安定感だが、良くなかった。やはりバンド部分が微妙に動いてずれてしまう。意外にもスマホを挟み込んでいるアーム部分は安定感があった。振動でネジが緩んでいくんじゃないかとも思っていたが、そうしたこともなさそうだ。
価格の高い自転車専用ブランド品だが、残念な評価となってしまった。
amazonで手に入る自転車専用ブランド品② REC MOUNT+ スマートフォンケース&ステムマウント
使いやすさ:4点
走行時安定感:5点
スポーツ自転車向け(モーターサイクルや自動車用もある)のマウント部品を作っているブランド、REC MOUNT(レックマウント)がスマートフォン向けに展開するサブブランドのアイテムだ。特徴はスマホを専用のケースに入れ、それを専用台座に固定することだ。この点は他でテストしたホルダーと大きく違っているユニークな点だ。この専用ケースはスマホの保護性能も持っている。
ただし、専用ケースはほぼiPhone用しかない。今回はiPhone 11 Pro Max用ケースにした。また、台座部分は何となくステム用にしてみた。他にハンドルバーにつけるものや、ハンドルの前側に延長ブラケットを付けて取り付けるタイプなど、いろいろと台座部分は選べる。
スマホの着脱は台座に取り付け部分を押し当てながらひねるだけ。外すときは台座にある解除ボタンを押しながら逆にひねる。それ自体は非常に使いやすさを感じる。
ただ、日常生活でずっとスマホをこのケースに入れておく必要がある(ケースにスマホはかなり密着するので、外すのはやや面倒)。また、iPhoneユーザーに限られる点もネックだ。そこらへんを考えて、使いやすさの評価は4点とした。
一方の走行時安定感だが、これは最高に良い。スマホを専用ケースに入れるタイプなので、微塵もスマホに振動や揺れが生じない。無論強い衝撃でスマホが落ちる気配もまったくない。笑ってしまうくらいのすばらしい安定感だ。その点は申し分ない。
安すぎて逆に気になるもの VJK Bike Holder
使いやすさ:1点
走行時安定感:1点
実はこれと同じとしか思えない商品で、199円という破格の値段で売っているものがあった。最初はそれを買おうかと思ったのだが、何と届くまでに1〜2か月かかるということなので、やめてこちらにしてみた。とはいえ他の製品に比べると異様に安い。
ハンドルバーへはゴムバンドで取り付ける方式。まずそのバンドが安っぽい。スマホはシリコン系のゴムで上下から挟み込んで取り付ける方式で、画面の向きだけは回転して変えられる。この回転部分に締め付け力がないので、簡単にくるくる回ってしまうのが気になる。たぶん走ったら回っていくのではないか……。なお、4〜6インチ対応と、最近のスマホならやや小ぶりなレンジ向けだ。
使いやすさだが、使いやすさ以前に全体の作りが安っぽすぎて、使いたくないなという気持ちがぐんぐん沸き上がってくる。スマホを固定するバンド自体もかなり使いにくく、しかも作りが細いので今にもちぎれそう……。
さて、走行時の安定感だが、スマホを壊したくないのでもう今では使っていない半分壊れかけた古いスマホで試してみた(ぶっ飛んでもいいように)。やはりというかなんというか、安定感はかなり低い。まずホルダーのベース部分が安っぽいので、常にカタカタと振動が発生する。スマホへダメージが蓄積しそうだ。さらに、強い衝撃が加わるとスマホが落ちてしまいそうな気配が強く漂っている。そして予想どおり、スマホの向きを変えられる可変部分が振動で動いていってしまう。
“安物買いの銭失い”を体現したような製品だった。
まとめ
amazon売れ筋ランキングで上位に来るものは、まず中国のブランドになると思うが、おおむね良品が多く、微妙な製品も引き当てるかもしれないが、どうしようもない粗悪品を買ってしまう可能性は低そうだ。
今回一番良かったと感じたのはBoneのBike Tie 2だったが、こうしたランキング上位に上がってこないものの中でも掘り出し物が見つけられると、良い買い物ができるかもしれない。
自転車専用ブランド品については、そもそもamazonであまり売られていないのだが、その中でも手に入るものについては、価格も高い傾向にあるのでちょっと慎重に選んだ方がいいかも。
最後に、安すぎるものはやっぱり良くない。最悪スマホを壊しかねない。
amazonで売られている商品は常に刷新されて動いていくので、ここで紹介しているアイテムも早いスパンで入れ替わっていくだろう。しかし、この傾向を参考にして、自分なりのお気に入りを見つけて、良い買い物をしてみてほしい。