市街地走行(いわゆる“街乗り”)や自転車通勤、そして休日のサイクリングで活躍するeバイクだが、さらにちょっとした未舗装路(“グラベル”と呼ばれるもの)も走れると楽しみの幅が格段に広がる。舗装路も未舗装路も、どちらの走行も快適にしてくれる、サスペンションを搭載したスペシャライズドのeバイクと、その楽しみ方を紹介しよう。
軽くてスマートなサスペンション機構「フューチャーショック」
市街地を自転車で走っていても、意外と小さな段差や荒れた路面に出会うシーンは多い。この振動で結構疲れてしまったり、あるいは転倒してしまうリスクもある。そこで、マウンテンバイクについているようなサスペンションがあるといいのだが、山道を走るわけじゃないのにストローク量の多いサスペンションがあると、バイクの重量が増えてしまう。
そんな中で、アメリカのスポーツバイクブランド・スペシャライズドは、見た目にスマートで重量も走りも重くならない、独自のサスペンション機構「フューチャーショック」を展開している。
フューチャーショックは、自転車のハンドルとフレーム(車体)の間の部分にショック吸収機構が搭載される構造で、ここが最大で20mm動くことによって、路面からの振動を吸収する。これによって路面から来る細かい振動や段差での衝撃をうまく吸収してくれるので、快適に疲れることなく走れるのだ。
また冒頭で述べたように、マウンテンバイクのサスペンションのように走っている最中にボヨンボヨンと沈み込まないので、舗装路を走っていてもパワーをロスすることなく、軽やかに走れるのが大きな特徴だ。
力をロスすることなく軽やかに、そして快適に走れるので、結果として長い距離を・楽に・速く走ることにつながる。
「フューチャーショック」を搭載したeバイク
フューチャーショックが搭載されているスペシャライズドのeバイクは、クロスバイクタイプの「バドSL5.0(VADO SL 5.0)」、そしてロードバイクタイプの「クレオSL(CREO SL)」シリーズ(全7モデル)だ。
どちらも、他ブランド・同ジャンルのeバイクよりも重量がかなり軽く、スポーツバイクとしての走行性能を損なわない、完成度の高いeバイクだ。
自転車通勤をよりラクに、休日のサイクリングでより速く遠くへ
フューチャーショックは、まず自転車通勤で大きな力になってくれる。段差などの衝撃を吸収してくれるので、走行中の目線が安定するのだ。なので、周囲の状況をより的確に捉えることができる。手も痛くなりにくい。
初めてフューチャーショックを搭載したeバイクに乗ったなら「そんなに振動を吸収してるかな?」と疑問に思うだろう。だが、その後に同じ道をフューチャーショックのないバイクで走ると、その違いに驚くはず。違和感なく、しかし確実に機能しているのだ。その積み重ねがライダーの疲労を軽減してくれる。
それがそのまま職場に到着したとき、帰宅したときの疲労度を抑えることにつながるのだ。職場到着時で既に疲れていたら仕事にならないし、帰宅後疲れていたら、平日のプライベートの時間がもったいない。
休日のサイクリングではさらに真価を発揮する。疲れず快適に走れるから、より遠くへ、速く行くことができる。まだ行ったことのない場所への、距離へのチャレンジも容易にしてくれるだろう。
未舗装路でさらなる走りの可能性が広がる
都市部でも、少し郊外へ行くと意外と未舗装路がある。サイクリングロードの土手の下や、耕作地の(私有地でない)小道などだ。それらは、“グラベル(砂利道のこと)”と呼ばれ、近年人気を集めている。舗装路からちょっと外れ、こうした身近にあるグラベルはちょっと刺激的、サイクリングに変化が生まれ、ものすごく楽しい。
そんなときも、フューチャーショックが活躍する。何もサスペンションがついていない自転車なら入っていくのをちゅうちょするような道へも、突っ込んでいくことが可能になるのだ。
こうした道は車がほとんど通らないので快適に走れ、抜け道として利用することもできたりと、あなたのサイクリングのコース取りの幅をより広げてくれることにもつながるだろう。
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e-Bike JAPANの姉妹メディアで、スポーツバイク専門情報サイト「Cycle Sports」でも、フューチャーショックの魅力へマニアックに迫る記事を掲載中。ぜひチェックしてみよう。