スポーツも運動も嫌いな超インドア派のヒロコ。還暦からeバイクの旅を始めたかんいち。60歳を過ぎた夫婦がeバイク日本一周の旅を始めた。昨年は94日間で東日本を一周。今年は西日本一周をするため4月に神奈川をスタート。中部、関西、四国、中国、九州などをめぐりフェリーで沖縄へ渡った。沖縄各地をeバイクでライド。旅の舞台は再び九州へ。
DAY179&180「沖縄のお昼と言えばお弁当」
今日から数日間、那覇に滞在する予定。国際通りや周辺のお店や郵便局をめぐり、お礼に送る絵ハガキを探し回った。その後は7年前の銀婚式の旅で泊まった宿を探したり、那覇市内をブラブラ。沖縄は連日の30度越え。最高気温は32、33度。汗だくになりながら歩いた。
昼はお弁当にする。沖縄はお弁当文化が根付いていて、お弁当屋があちこちにある。おかずの種類が豊富だし、スーパーの総菜コーナーも充実していて、値段も安い。いまでは、節約旅行の僕たちの欠かせない存在になっている。
2日目は宿にこもって、旅を応援してくれている人たちへお礼のハガキを書いた。すごい数なので途中から指が腱鞘炎で痛くなってくる(笑)。それでも一日頑張って書き続け、夕方、ついに完成した。大きな達成感。これで明日から旅時間に戻れる、首里城に行ってみよう。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:0km
総走行距離:7737.2km
DAY 181「首里城はどうなった」
2019年の火災で焼失した首里城。あれから約5年、いまはどうなっているのだろう? eバイクで向かった。国際通りから走ること約20分、長い坂道を上ると首里城公園が見えてきた。自転車を置き歩いて首里城へ首里城へ向かう。チケットを買って奉神門を抜けると巨大な倉庫のような建物が立っていた。
進むとその中が首里城の復元、再建工事の場所になっていた。ガラス張りになっていて外から中の様子が見られるようになっている。中では多くの人が作業をしていて、屋根などはかなり出来上がっているようだった。小さなことをコツコツと積み上げて行く、気の遠くなるような作業。お城が完成した時にはぜひまた訪れたい。
首里城を訪れた後は首里金城にある樹齢200年以上と言われる大アカギを訪ねたり、琉球王国時代の城下町の風情を感じる石畳道を歩いたり。沖縄の歴史を感じた。
夕食は沖縄のファストフード店『Jef(ジェフ)』へ。ヒロコは食べたかったゴーヤを使った、ぬーやるバーガー、僕は南蛮チキンバーガーを食べた。ぬーやるバーガーはゴーヤを卵でとじたパティとランチョンミートを挟んだハンバーガーでジェフのオリジナル。感想はあっさりしていて食べやすいと高評価。ヒロコは満足そうだった。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:16.8km
総走行距離:7754km
DAY182「琉球王国の聖地を訪ねて」
今朝も沖縄は晴れています(笑)。梅雨明けしてから10日間以上晴れ続き。ちなみに向こう2週間の天気予報も全部晴れマーク。ここまで天気がハッキリしているとは、でもこれが沖縄なのです。
今日はeバイクで南部にある琉球王国最高の聖地『斎場御嶽』を訪ねます。市街地を走り、いくつかの町を越え、郊外の田園風景を走り抜けると、ついに海が見えてきた。高台にある展望台へ立つと、眼下に森の中を縫うように延びるニライカナイ橋と青い海が見えた。
ニライカナイ橋を走り、坂を下るとお土産や斎場御嶽入場券を売る『南城市地域物産館』が見えてくる。自転車を停めて少し休憩。落ち着いたところで斎場御嶽へ向かった。琉球王国時代には王府が直接管理していた重要な場所だったが、いまは誰でも訪れることができる。大きな時の流れを感じながら、深い森の中を静かに歩いた。
再びeバイクに跨り、太平洋と久高島やコマカ島を間近に見える『知念岬』へ。その後は海水浴が楽しめる『あざまサンサンビーチ』や聖地のひとつ『テダ御川』など訪れ、沖縄時間を満喫した。
当初は八重山など別の離島へも行く予定だったが、予算的に厳しくなったので本島だけにした。それでも見どころも多く、時間が足りないくらいだった。まだ沖縄にいるのに「絶対にまた来ようね」と話をしている、気の早いふたりなのであった。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:50.3km
総走行距離:7804.3km
DAY183「沖縄最後のランチはステーキ」
明日早朝のフェリーで鹿児島へ行くことになった。今日は沖縄最後の日。まずはコインランドリーで汚れたスニーカーとサンダルの洗濯。最近はスニーカー用の洗濯機と乾燥機があるので簡単に終わった。
沖縄最後のランチなので、少し贅沢をして『JUMBO STEAK HAN’S』という店でステーキランチにした。ボリューム満点のお肉をふたりでがっつり。これで沖縄で食べ損ねたものはなくなった。食後は海の近くにある神社『波上宮』をお参り、高速道路が海の上を走る都会の砂浜『波の上ビーチ』を歩いたり、那覇最後の一日を楽しんだ。
ガンガンの太陽の下を歩いていたのでヘトヘトになった。ここ数年は沖縄よりも九州や本州の方が暑いので、これからが暑さとの闘いは本番になる。体力を温存するため早めに荷物の整理、午後10時前にはベッドに入った。
宿泊地:沖縄県那覇市
走行距離:0km
総走行距離:7804.3km
DAY184「サヨナラ沖縄!また来るぞ」
朝6時過ぎ、eバイクと共に鹿児島行きのフェリーに乗り込んだ。17日間の沖縄滞在、長いようだが過ぎてしまうとあっという間だった。名残惜しいが、僕たちの日本一周はまだまだ続く。フェリーは朝7時に出航、順調に進めば明日の朝8時過ぎには鹿児島港に着くはず。
フェリーの席は一番安い2等。小さな仕切りはあるが、マットとブランケットがあるだけ、ほぼ雑魚寝のような状態。ほとんどネットは繋がらないので、ヒロコとおしゃべりをしたり、レストランでランチしたり、デッキに出て海を眺めたり、昼寝したり、船時間を楽しんだ。
宿泊地:フェリーの上
走行距離:0km
総走行距離:7804.3km
DAY185「今日の宿はライダーハウス郷がえる」
波に揺られること25時間半。無事、フェリーは鹿児島港に到着した。那覇よりもかなり北のはずなのに、負けず劣らず暑い。次の大きな目的地は本土最南端、佐多岬。鹿児島市内で朝食や用事を済ませると、垂水行きのフェリーが出る鴨池港へ向かった。
前回は雲で見えなかった桜島だが、今日は頂上までスッキリ見えている。フェリーから眺める桜島は本当に美しい。鹿児島湾を横断して垂水に着いた。今日の宿は南大隅町にある簡易宿泊施設『ライダーハウス郷がえる』。垂水から40km弱だが、垂水を出るとしばらく食堂などなさそうなので、ファミレスのジョイフルでランチをしておく。
普通の旅行者なら、こういうときは土地の名物など食べるのだが、長い旅でそんなことをしていたら資金も胃袋ももたない。安く食べられて、広いテーブルがあって、エアコンも効いているファミレスはとても貴重な存在。特に九州地方にあるジョイフルは小さな町にもあるので、僕たちの強い味方になっている。
国道220号を南下、途中から県道68号へ入ると、砂浜に赤い鳥居が立つ、菅原神社(荒平天神)が見えてきた。ここでちょっと休憩。バイクを降りて鳥居をくぐり先にある小島へ渡る。岩山の険しい崖を登ると狭い場所に人が何人もいたのでビックリ。みんな参拝に来たらしい。順番を待ち僕たちも手を合わせた。
暑さが厳しいので、こまめな水分補給を繰り返しながら、南へ進んで行く。午後4過ぎ、南大隅町にあるライダーハウス郷がえるに到着した。オーナーである松元さんが笑顔で迎えてくれた。話をすると家族そろってバイク好きでガレージには10台以上の貴重なモデルが並んでいた。eバイクにも興味があるというのでクロスコアを貸してあげる。近場をグルッと一周して戻ってくるとみんな「楽しい!」「面白い!」「楽だねー!」子供のように笑った。
ライダーハウス郷がえるは高台にあり、窓からの眺めがとてもよかった。海と開聞岳が見え、夕方になると美しい夕陽を眺めることができた。さあ、明日はいよいよ本土最南端、佐多岬だ。
宿泊地:鹿児島県南大隅町
走行距離:55.5km
総走行距離:7859.8km
DAY186「ついに最果て本土最南端・佐多岬に到着」
宿から佐多岬まで約40km、往復約80km。荷物がないのでいつもより楽だが、距離があるので早目に出発する。南大隅町より南にはコンビニがないので、念のため食料と飲み物を買って、自転車に積んでおく。
国道269号を南下。今日も暑い。水分補給と日陰休憩を繰り返しながら進んで行く。緑の草木が鬱蒼と生い茂る南国らしい景色がどこまでも続く。時々見える海、民家もある。一時間半走ると途中にある唯一の町らしい町、佐多伊座敷に着いた。約20kmなので半分来たことになる。Aコープに自販機があったので冷たいジュースで喉を潤した。
ここから県道68号になる。佐多伊座敷を出ると民家は姿を消し、車の数はさらに少なくなった。ひたすら緑の草木の世界が続く。10kmほど走ると大泊に到着。ついに右折・佐多岬と書かれた道路標識が現れた。さらに進むと“佐多岬公園線”と記されたゲートが。この道を8km走れば佐多岬に着くのか、と思うと自然と足に力が入る。
徐々に亜熱帯の植物が生い茂るジャングルのような景色になる。道はアップダウンとカーブを繰り返す。30分ほど走ると、ついに“本土最南端「佐多岬」”と記されたモニュメントが見えてきた。記念写真を撮りさらに進むと駐車場に出た。ここから南へ続くもう道はない。正真正銘ここが最南端だ。
新しい展望台に立つと屋久島と種子島、硫黄島など南の島々が手に取るように見えた。佐多岬はこれまで何度か来ているが、これほどきれいに見えたのは初めてかもしれない。そんな絶景をヒロコと見られたのが嬉しい。
歩いてさらに南にある展望台へ行ってみる。展望台からの絶景を堪能した後、最南端の神社『御崎神社』に立ち寄り参拝をした。掃除をしている人と話をすると何と神主さんで、自転車で旅をしている僕たちに、安全を願ってお守をくれた。こんなことは初めて。なんだかとても嬉しい。これからもきっと良い旅になる、そんな予感がした。
宿泊地:鹿児島県南大隅町
走行距離:78.7km
総走行距離:7938.5km
ヤマハ発動機
https://www.yamaha-motor.co.jp/pas/ypj/
セナブルートゥースジャパン
https://senabluetooth.jp/
ステムデザイン
https://www.stem-design.net
武田レッグウェアー
https://www.rxl.jp